ホームシックも出た!女子体操“22カ月間メダル合宿”

[ 2010年2月8日 15:07 ]

新任のコジッチ・コーチ(右)に床運動の指導を受ける佐藤亜希穂

 体操女子で昨年の世界選手権個人総合3位の17歳、鶴見虹子(朝日生命ク)ら強化選手が、来年10月に東京で開催される世界選手権団体でのメダル獲得を目標に、1月下旬から東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで22カ月間もの長期合宿に入った。

 選手が自宅に戻れるのは、1週間で土曜日だけ。連日5時間以上の濃密な練習で鍛えている。これまでは大会前、10日間前後の合宿を短い間隔で3回前後行う程度だったが、今回は異例の長さとなる。塚原千恵子強化本部長は「旧共産圏の国はどこもこういう形。北京五輪は団体5位に入ったが、練習環境を整えないと、メダルを取るレベルまで行けない」と2012年ロンドン五輪も見据えた体制整備に本腰を入れた理由を説明した。
 体づくりから見直し、合宿では栄養士の指導の下、食事の中身を厳しくチェック。技術指導のサポートも充実させた。芸術性重視の新採点規則に対応すべく、ウクライナ人のコジッチ・コーチを招聘(しょうへい)。鶴見は「平均台の動きを細かく注意してくれて、分かりやすい」と歓迎している。
 当初はホームシックを訴えた選手も、次第に「きつい練習に音を上げなくなった」と塚原本部長。挑戦はまだ始まったばかりだが、23歳のベテラン大島杏子(朝日生命ク)は「家では甘えがあった。つらいことばかりだと思うが、くじけたら終わり」と覚悟を決めている。

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2010年2月8日のニュース