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メッシ1G1Aでアルゼンチンがオランダ撃破 W杯通算10得点で同国1位のバティストゥータ氏に並ぶ

[ 2022年12月10日 06:57 ]

FIFA W杯カタール大会決勝T準々決勝   アルゼンチン2ー2(PK4―3)オランダ ( 2022年12月9日    ルサイル・スタジアム )

<オランダ・アルゼンチン>PK戦の末にオランダに勝利し歓喜を爆発させるメッシ(撮影・小海途 良幹)
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 アルゼンチンは9日(日本時間10日)、準々決勝でオランダと対戦し、2―2で突入したPK戦の末に4―3で勝利した。準優勝した14年ブラジル大会以来、2大会ぶりの4強入り。キャリア通算1001試合目となったFWメッシが前半35分に先制点をアシストすると、後半28分には自身の今大会4点目となる追加点。次戦は13日(同14日)にブラジルをPK戦の末に破ったクロアチアと決勝進出を懸けて激突する。

 “神の子”が偉大な記録を捉えた。後半28分、PKでボールをセットしたのはメッシ。オランダのGKノペルトが顔がくっつくくらいに近づいてプレッシャーをかけたが、動じない。ゆっくりと助走し、GKの動きを凝視しながら左足を振り抜いた。ボールはゴールネットの右に勢いよく突き刺さった。決勝トーナメント2戦連発で、W杯通算10得点目。バティストゥータ氏の持つアルゼンチン史上1位の記録に並んだ。

 0―0でお互いに譲らない拮抗した展開に終止符を打ったのもメッシだった。前半35分、相手陣の右でボールを持つとピッチを横断するように左にドリブル。止まるような仕草で対峙(たいじ)したマークを手玉に取ると、相手最終ラインの間を抜く絶妙なスルーパスを右斜めに通し、MFモリナの先制ゴールをお膳立てした。ゴールネットが揺れた瞬間、会場が沸騰した。

 「メーッシー!メーッシー!」。集まったアルゼンチンのサポーターが、拝むような仕草とともに大合唱する。試合前の選手紹介では、背番号10の時にスタンドから聞こえる歓声のボリュームが何段もアップ。この日は大声援とともにジャンプし、文字通り会場が「揺れた」。W杯5回目の出場で頂点にまい進するメッシを、熱狂的な国民が現地で後押ししている。

 今大会には代表引退を決意して臨んでいる。敗れれば、長く続いたメッシとアルゼンチンの旅も終了する。強敵オランダを破り、悲願の優勝まで必要な勝利は残り二つ。メッシがW杯優勝トロフィー「ジュール・リメ杯」を笑顔で掲げ、英雄マラドーナに並び立つ日を、誰もが望んでいる。

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