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川口能活 涙の引退スピーチ「まだ余力はあります。この余力をまた別の立場で…」

[ 2018年12月2日 16:56 ]

明治安田生命J3リーグ第34節   相模原1―0鹿児島 ( 2018年12月2日    ギオンス )

<相模原・鹿児島>この試合で引退する相模原GK・川口が胴上げされる(撮影・大塚 徹)
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 今季限りでの引退を発表したJ3相模原の元日本代表GK川口能活(43)が2日、ホームで行われた最終節の鹿児島戦で3カ月ぶりに先発出場。好セーブを連発して現役ラストマッチを完封勝利で締めくくった。試合後の引退セレモニーでは妻と子どもたち、両親と兄から労いの花束を贈られ、こらえていた涙をあふれさせた。

 セレモニーでは、98年フランス大会、10年南アフリカ大会と2度のW杯をともに戦った岡田武史氏(62)、06年W杯ドイツ大会の指揮官だったジーコ氏(65)の2人の元日本代表監督を始め、戦友の日本代表DF長友佑都(32=ガラタサライ)、横浜FCのFW三浦知良(51)からメッセージが流された後、川口があいさつに立った。

 引退スピーチの全文は以下の通り。

鹿児島ユナイテッドFCのみなさん、J2昇格おめでとうございます。年間を通して素晴らしい戦いを見せてくれたと思います。J2でも頑張ってください。

この光景がいまだに信じられません。今シーズン、僕にとって出場した試合、大量失点が続いていました。チームに迷惑をかけてばかりのスタートでした。まずお礼を言いたいのは、そういった中、僕の後ろからのうるさいコーチングに対して常に理解し受け止めてくれた、ともに戦った選手の皆さん、本当にありがとう。

子どもの頃からサッカーを始め、その時にご指導していただいた先生方、監督の皆さん、プロになって、プロのサッカー選手として認めてくれた横浜F・マリノス、ポーツマスFC、FCノアシェラン、ジュビロ磐田、FC岐阜、そしてSC相模原の関係者の皆様、プロのサッカー選手として認めていただき本当にありがとうございました。

自分が日本のサッカー界にどれだけ貢献できたかは分かりません。正直、足を引っ張ったこともありました。ただ、最後の試合にこれだけ多くの方が関心を抱いていただき、スタジアムに足を運んでくださいました。本当に感謝の気持ちしかありません。感謝の気持ちがあり過ぎて何を言っていいのか分からないくらいです。

まだ余力はあります。ただ、この余力をまた別の立場で、日本のサッカー界の発展に貢献していきたいと思います。

最後になりますが、43歳までプレーできた体を授けてくれたお父さん、お母さん、サッカーに出合わせてくれた兄ちゃん、いつもどんな時でも笑顔で応援してくれた家族、本当にありがとう。そしてキャリアの終盤、ギオンフィールドのトレーニング、横山公園でのトレーニングで常に声援をくださった、エネルギーをくださった、試合では常に温かい声援を送っていただいたSC相模原のサポーターの皆さん、本当にありがとうございました。

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