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トルシエ氏 セネガル戦は知性と才能で試合をコントロール「世界がリスペクト」

[ 2018年6月26日 09:00 ]

W杯1次リーグH組   日本2―2セネガル ( 2018年6月24日    エカテリンブルク )

元サッカー日本代表監督のトルシエ氏
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 【トルシエ Check】日本はセネガルに対して真っ向から勝負したことが引き分けにつながった。鋭いカウンターで攻撃されたが、日本は臆せず攻めていった。初戦と同じスタメンで、長友と柴崎を起点に前線に多くの選手を配置した。強い意志を持って試合に入り、選手全員が、自分たちができる事を信じて自信を持って戦った。セネガルに対して2度追いつけたが、戦略がしっかりしていたためだ。

 日本は後半、20分すぎまでボールをコントロールし、得点のチャンスを何度もつくった。その後、セネガルにリードされたが、結果的にはこれでセネガルのやる気をそぎ、相手のゲームプランを壊した。

 セネガルには多くの可能性のある素晴らしい選手がいたが、日本はチームが一つになり、知性と才能を持って戦った。そうやれば試合をコントロールできることを証明した。パスをつなぎ、強い意志を持って戦ったことは、世界のサッカー界からリスペクトされるだろう。

 残り18分で香川に代わって本田を投入したことは2点目を奪ううえで重要だった。乾、長谷部、柴崎も良い出来だった。日本はチーム一丸となって戦い、決して諦めなかった。強い意志と自信を持った素晴らしいチームだった。コロンビア戦の後でも書いたが、10年W杯南アフリカ大会と状況が似ている。選手は自分自身の良さを発見するには、壁の前に自らを置くことが必要で、挑戦しなければならない。才能を開花させる何かが必要だということだ。

 今回はW杯前に見えた課題が日本代表の才能を開花させた。課題を克服すれば成功をつかめることをロシアで日本代表は証明した。(02年W杯日韓大会日本代表監督)

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2018年6月26日のニュース