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ザックJ 運命のコロンビア戦開催地は超過酷な“三重苦”

[ 2014年6月22日 06:32 ]

日本が次戦コロンビアと戦うクイアバの競技場

W杯1次リーグC組 日本―コロンビア

(6月24日 クイアバ)
 「敵」は強豪コロンビアだけではなかった。運命の第3戦の開催地はクイアバ。既に現地入りしている関係者は「体感気温は38度くらい。スタジアム周辺は蚊も多い」と想像以上の過酷な状況を明かした。クイアバは南米大陸の真ん中に位置。典型的な内陸性気候で、1日の寒暖差が激しく乾燥している。試合日の予想最高気温は35度だが、ピッチの選手にはそれ以上に感じるというのだ。

 1分け1敗と日本代表が苦しんでいる最大の要因が「走り負け」だ。W杯に入って以降、持ち前の運動量は完全に消えうせている。日本協会の原専務理事も「何とかしたい」と頭を抱える。長友は「プレーに迷いがあって(動きが)遅れている」と分析するが、慣れない気候と無縁ではない。第2戦までは高温多湿な海岸エリア(レシフェ、ナタル)での開催。似た気候の米国フロリダで事前合宿を張ってきたが、効果は見られない。

 加えてクイアバは第2戦までを戦った海岸エリアとは違う、乾燥した暑さと大量の蚊が集中力をそぐように飛んでいるという。しかもコロンビアとは気候、風土が酷似しており、慣れという意味で大きな差がある。

 それだけではない。陸続きのコロンビアからは大量のサポーターが来場予定だ。日系人も多いブラジルでは第2戦までほぼホームのような環境で戦うことができたが、日本協会の原専務理事は「会場は相手サポーターで埋まるはず」とアウェー状態になるとの見通しを示した。

 日本時間21日、合宿地イトゥに戻った手負いの日本代表を待ち受けたのは追い打ちをかけるような寒波の襲来で20度以下に冷え込んだ気候だった。もともとザックジャパンは内弁慶。10年9月の発足以降、12敗を喫したが、うち9敗が国外が舞台だ。気候、蚊、完全アウェーの雰囲気…。環境の変化に対応する力なくして「奇跡」は起こせない。

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