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零敗イタリアに不協和音 指揮官苦言にチェルチ反旗翻す

[ 2014年6月22日 05:30 ]

前半、ゴールを外し悔しがるイタリアのバロテッリ(AP)

W杯1次リーグD組 イタリア0―1コスタリカ

(6月20日 レシフェ)
 アズーリは明らかにショックを受けていた。プランデッリ監督は「90分の間には何が起こるか分からないという教訓になった」と顔をしかめた。司令塔のピルロは「とてもハードな試合だった」と話しただけで質問に応じず会場を後にした。

 足首の負傷で初戦を欠場した5大会連続出場の守護神ブッフォンが先発。ベストの布陣で臨んだ。だが、コスタリカの激しいプレスに苦しんだ。ボール保持率は58%と相手を上回ったものの、決定機は多くなかった。

 前半31分にはピルロの縦パスを受けたバロテッリがGKと1対1になりループシュートを放ったが枠を外れ、2分後にバロテッリが放った強烈なミドルシュートはGKの正面へ。ネットを揺らすことはできなかった。

 W杯でイタリアがリードされて前半を終えるのは過去10回で、そのうち逆転して勝ったのは1回だけ。ジンクスを踏襲する結果に指揮官は「交代選手がうまく機能しなかった」と漏らしたが、これにチェルチが「15分では試合に入るのは難しい」と反旗を翻すなど不協和音も聞こえてきた。

 D組で最も格下とみられたコスタリカに屈し、ブッフォンはイタリア紙ガゼッタ・デロ・スポルトに「W杯に出場するチームに(勝ち点をもたらす)シンデレラなんて存在しない」と慢心をいさめるように言った。

 勝てばイングランドの1次リーグ突破の可能性が残るため、バロテッリは前日にツイッターで「俺たちがコスタリカを倒せば英国の女王にキスしてもらいたい」とつぶやいていたが、そんな余裕はもうない。2大会ぶりの決勝トーナメント進出を勝ち点3で並ぶウルグアイと直接対決で争う苦境に追い込まれた。

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