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エクアドルVSホンジュラス 監督対決から伝わるコロンビアの底力

[ 2014年6月22日 08:15 ]

エクアドルのルエダ監督(右)とホンジュラスのスアレス監督

W杯1次リーグE組 エクアドル2―1ホンジュラス

(6月20日 クリチバ)
 今大会、外国人監督が率いるチームは日本を含めて14チームある。外国人監督の内訳を見るとドイツとコロンビアの各3人が最多で、この日のエクアドル―ホンジュラス戦はコロンビア人監督同士の対戦。しかも、両監督ともかつて相手チームを率いてW杯を戦った経験があるという、珍しいケースだった。

 エクアドルのルエダ監督は10年W杯でホンジュラスを28年ぶりに本大会出場に導いた。プロ選手の実績はないものの、ドイツの体育大学で学んで大学教授となり、指導者の道に入った理論派だ。コロンビアの監督としては06年W杯出場を果たせず、ホンジュラスを率いた10年W杯は1分け2敗で1次リーグ敗退。辞任したが「いい時期に監督を任せてもらった」という。

 一方、ホンジュラスのスアレス監督は06年W杯でエクアドルを史上初めて決勝トーナメントへ導く手腕を発揮した。現役時代はDFだったこともあり、堅守からのカウンター戦法が得意。10年W杯まで続投を要請されながら07年南米選手権の惨敗で解任されたが、「いい思いしかない。人として成長させてもらった」と感謝を口にする。

 お互い手の内を知り尽くしていると思いきや、「正直、やりたくなかった」(ルエダ監督)、「自分の時よりも強くなっていてアドバンテージはない」(スアレス監督)という一戦は、2歳年上のルエダ監督に軍配。勝者は「ホンジュラスのハードワークは素晴らしかった」と称え、敗者は「敗退が決まるまで全てを出し尽くす」と自らを鼓舞。2人に加え快進撃を続けるコスタリカのピント監督もコロンビア人。“本家”はアルゼンチン人のペケルマン監督が率いるが、コロンビアサッカーの強さの一端を示す対決でもあった。

 ◆レイナルド・ルエダ・リベラ 1957年4月16日、コロンビア・カリ生まれの57歳。現役時代はアマチュア選手。94年からデポルティボ・カリなどで監督を務め、U―20同国代表監督で03年ワールドユース(現U―20W杯)3位。04~06年コロンビア監督。07~10年ホンジュラス監督で10年W杯南アフリカ大会出場。

 ◆ルイス・フェルナンド・スアレス 1959年12月23日、コロンビア・メデジン生まれの54歳。現役時代はDF。ナシオナル・メデジン時代の89年にリベルタドーレス杯制覇。99年に同クラブ監督として国内リーグ制覇。04~07年にエクアドル監督として06年W杯ドイツ大会16強。

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2014年6月22日のニュース