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頼れる新主将だ!宮間、左CKからW杯再現アシスト

[ 2012年3月6日 06:00 ]

アルガルベ杯<日本・米国>右足でパスを送る宮間

アルガルベ杯1次リーグ最終戦 日本1-0米国

(3月5日 ファロ)
 “新生なでしこ”を勝利に導いたのは頼れる新主将だった。0―0で迎えた後半38分。W杯決勝で沢の同点弾をアシストした時のように、左CKから高瀬の決勝ゴールを演出した。

 「チームがひとつになって、米国と戦えたことは誇らしい。CKを取れた流れもよかったし、(得点は)高瀬選手の努力のたまもの。うれしいですけど、まだまだできる。次につなげていきたい」。喜びの中でも冷静さを忘れないコメントが、いかにも宮間らしかった。

 大黒柱の沢を欠いたチームをあらゆる面でけん引した。ポルトガル入りし、佐々木監督から新主将に指名された。精密機械のようにボールを操る卓越したテクニックは、なでしこジャパンの誰もが一目置いている。沢が「チームで1、2ぐらいうるさいサッカー小僧」と言うように、ムードメーカーとしてチームの雰囲気づくりに一役買ってきた。明るさだけでない。仲間に怒号を飛ばす“闘将”で、まさに沢から主将を引き継ぐにはうってつけの人材だ。

 キャプテンマークを巻き、責任感がさらに増した。「(米国は)一番強い相手。簡単に負けちゃいけないし、勝って当然という顔はさせたくない。ここで勝てなければ五輪でも勝てない」。チームは本格始動したばかりだが、五輪の本番を見据えて誰よりも結果にこだわって臨んだ大一番だった。勝利だけを見据えた。もちろん入念な準備をしてきた。W杯決勝の米国戦の映像を数え切れないほど見直し「全体を見るというより、守備のところだったり、攻撃のところだったり集中的に見る」。導き出した結論は「ベースは変わらないが肉付けをしないと去年以上の結果は出ない」という答えだった。

 最大のライバルを撃破して歴史を塗り替えても満足はしていない。「チームとしてタイトルを獲ることは大きな自信になる」。米国に勝っても次の試合で負けてしまっては何の意味もないことを新主将は誰よりも理解している。

 ▼MF大野 この結果に満足することなく切り替えて次の試合もやらないといけない。まだまだ足りない部分もあるので、みんなで修正していきたい。決勝も自分たちらしいサッカーをして勝利を目指したい。

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2012年3月6日のニュース