小栗旬 大河初主演「鎌倉殿の13人」撮了に万感「悔いなし」約1年半の長丁場完走「実感ない」も「財産」

[ 2022年10月25日 19:01 ]

初公開された大河ドラマ「鎌倉殿の13人」最終回の1シーン。北条義時(小栗旬・右)の運命は――。(C)NHK
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 俳優の小栗旬(39)が主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)の全撮影が25日、終了した。同局から発表された。小栗は昨年6月9日のクランクインから、約1年5カ月にわたった長丁場の撮影を無事に完走。「今現在は悔いが残っていないというところまで来られたことは俳優として大きな喜びです」と感慨深げにクランクアップを迎えた心境を明かした。最終回(第48話、12月18日)の場面写真も初公開された。

 小栗は同局を通じ「今はまだ終わった実感がないというのが本音です。これだけ時間をかけて1人の人物を生き抜くということをさせてもらえたことは本当に凄い財産で、今後の自分にとって糧になる経験でした。途中からは芝居について『ここはどうしようかな』と考えることが減っていって『自分の歩んできた義時だったらこうするだろうな』ということを、ただただ淡々とやってきたという感じです」と述懐。主人公・北条義時と“同化”したよう。

 「それを最後の最後まで、みんなに撮り切ってもらい、今現在は悔いが残っていないというところまで来られたことは俳優として大きな喜びです」と感謝し、万感の様子。「そういう現場を過ごしてきて、今、こういう自分がいるという状態ですので、それを最後まで見届けていただけたら幸いです」と呼び掛けた。

 稀代の喜劇作家にして群像劇の名手・三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。鎌倉を舞台に、御家人たちが激しいパワーゲームを繰り広げる。三谷氏は2004年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。小栗は8作目にして大河初主演に挑んだ。

 上総広常(佐藤浩市)の「手習いと祈願書」、平宗盛(小泉孝太郎)の「腰越状」代筆、日本三大仇討ちの一つ「曽我兄弟の仇討ち」(曽我事件)は「敵討ちを装った謀反ではなく、謀反を装った敵討ち」など、三谷氏が史実と創作を鮮やかに融合。“神回”“三谷マジック”“神がかる新解釈”の連発に、歴史ファンからも唸る声が相次ぐ。

 源頼朝(大泉洋)亡き後の苛烈なパワーゲームも、史実というネタバレがありながら予測不能の展開の連続。米の勘定が向いていた伊豆の小豪族の次男坊から“漆黒の執権”への義時の変化を、小栗が見事に体現。巧みな演出や各キャストの熱演も相まって「大河最高傑作」の呼び声も高い。

 毎回、SNS上も沸きに沸き、目下、「#鎌倉殿の13人」がオンエア中から25話連続のツイッター世界トレンド1位に輝いている。

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