久米宏 レギュラー番組終了 唯一のラジオ今月いっぱい「集中力や根気が衰えてきている」

[ 2020年6月7日 05:30 ]

フリーアナウンサーの久米宏
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 フリーアナウンサーの久米宏(75)が6日放送のTBSラジオ「久米宏 ラジオなんですけど」(土曜後1・00)に生出演し、番組が今月いっぱいで終了することを報告した。久米にとって現在残っている唯一のレギュラー番組で、06年秋にスタートして以来、14年の歴史に幕を下ろすことになる。

 年明けから久米の所属事務所とTBSラジオで話し合いが行われ、1月上旬には6月末での終了が決まっていたという。番組が終了する理由については「100個くらいある」と説明。「5年前くらいから、自分でもアレって思うような言い間違いが多い」「年齢的なものだと思うが、集中力とか根気とかそういうものが明らかに衰えてきているのも理由の一つ」などと肉体的に厳しくなった状況を明かした。発表がこの日となった理由は新型コロナウイルスの感染が広がっていたため「もっと早く言うべきだったが機を逸してしまいました」と語った。

 久米はこれまで「ザ・ベストテン」(TBS)、「ニュースステーション」(テレビ朝日)など、さまざまな長寿番組に関わってきた。その経験から「番組をやめる時は下り坂になってからやめるのが一番良くない」と持論を展開した。

 今年3月には同じ1967年に社会人となったみのもんた(75)が、自身最後のレギュラー番組だった日本テレビ系「秘密のケンミンSHOW」から勇退。同い年でTBSの同僚だった小島一慶さん(享年75)も今年4月に亡くなった。久米は自身と同世代で一時代を築いてきた名司会者が去る中で自らも番組を降りる決意をしたようだ。

 ≪話題呼ぶ最終出演 酒の一気飲み、7分超あいさつ≫久米が番組を離れる時は、常に話題を呼んできた。2004年3月のテレビ朝日「ニュースステーション」最終回では、自分で瓶ビールをグラスに注ぎ「自分へのご褒美」と生放送中に酒を一気飲みするパフォーマンスを見せた。85年4月にTBS「ザ・ベストテン」を降板する際にも「忙しすぎるため肉体的にも精神的にも休みたかった」などと7分以上の時間を割いて番組内であいさつ。共に司会を務めていた黒柳徹子(86)や、番組に出演していた松田聖子(58)がもらい泣きした。

 ◆久米 宏(くめ・ひろし)1944年(昭19)7月14日生まれ、埼玉県出身の75歳。67年に早大政経学部を卒業後、TBS入社。「土曜ワイド」などラジオで頭角を現し、75年「ぴったしカン・カン」の司会に起用され人気に。78年からは「ザ・ベストテン」で黒柳徹子とコンビ。翌79年に退社し、フリーとして活躍。85年から「ニュースステーション」(テレビ朝日)のキャスターを2004年まで務めた。

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2020年6月7日のニュース