「麒麟がくる」革新的な織田信長にネット反響「庶民的」「信長感ない」染谷将太「賛否両論も楽しんで」

[ 2020年3月8日 20:45 ]

大河ドラマ「麒麟がくる」第8話。魚をさばく織田信長(染谷将太、右)(C)NHK
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 NHK大河ドラマ「麒麟がくる」(日曜後8・00)で俳優の染谷将太(27)演じる織田信長が8日放送の第8話から本格的に登場。戦国最大のミステリー「本能寺の変」(1582年、天正10年)が起こる35年前、まだ15歳の信長が、のちに自身を討つ明智光秀(長谷川博己)と“運命の出会い”を果たした。今作の信長像は母親に愛されなかった“マザーコンプレックス”の側面が反映され、誰も見たことのない“革新的な信長”をゼロから作り上げる。庶民たちのために魚をさばく信長は、インターネット上でも「いまだかつてないフレンドリー信長」「新鮮な信長像だ」「大河史上一番信長感がない信長だろ」などと反響を呼んだ。

 俳優の長谷川博己(42)が主演を務める大河ドラマ59作目。第29作「太平記」(1991年)を手掛けた名手・池端俊策氏(74)のオリジナル脚本で、智将・明智光秀を大河初の主役に据え、その謎めいた半生にスポットを当てる。物語は1540年代、まだ多くの英傑たちが「英傑以前」だった時代から始まり、それぞれの誕生を丹念に描く。

 第8話は「同盟のゆくえ」。1548年(天文17年)、尾張の海辺で漁師たちから慕われている奇妙な出で立ちの信長(染谷)を目の当たりにした光秀(長谷川)。この男に帰蝶(川口春奈)を嫁がせていいものかと葛藤するが、母・牧(石川さゆり)は美濃の国の行く末のことを一番に考えることが大事だと告げる。光秀が自分の気持ちに応えることがないと分かった帰蝶は、光秀の口から「尾張に行って美濃にない海を見るべきだと、背中を押してほしい」と条件をつける…という展開。

 信長は獲った大魚を自らさばき「1切れ1文じゃ。市に持っていけば高く売れるぞ」と笑み。庶民たちに感謝される。自分が何者かを言わず、その場にいた光秀に対しても「おまえは要らぬのか?」と声を掛けるが、光秀は仕草で遠慮。2人の視線がしばし交わった。信長が立ち去ると、光秀は「織田信長。奇妙な男じゃ」とつぶやいた。

 染谷は「魚をさばくシーンは、事前にさばく練習をしましたが、大きな魚でしたね。包丁一本で大きな魚をさばく、ニヤニヤした男…得体のしれない、何者だかよく分からない若者という感じにしようということで、演じていて楽しかったです。光秀とは目が合ったのか合っていないのか、この2人の間にはどういう感情がぶつかっているのか、と、ここから始まるドラマをあおるシーンでしたので、ここから何が起きていくのか、演じていて僕自身もワクワクしました。長谷川博己さんと岡村隆史さんとは、たき火で暖を取りながら、3人で談笑していましたね」と信長と光秀の初対面を振り返った。

 インターネット上には「むっちゃ庶民的な信長」「随分と温厚な信長」「いまだかつてないフレンドリー信長」「新鮮な信長像だ」「大河史上一番信長感がない信長だろ」「信長がシェフ」(漫画・ドラマに『信長のシェフ』)「かわいい笑顔の愛され漁師。この信長、絶対ホトトギス殺さなさそう」「何か歴代で一番信長っぽくない信長だね。今後が楽しみ」などの書き込みが相次いだ。

 染谷は番組公式ツイッターを通じて「これまでの織田信長のイメージとは違う表現に挑戦しています。これが織田信長?と賛否両論あるかもしれませんが、その賛否両論も含め、楽しんでいただけたら、うれしいなと思います」と呼び掛けている。

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