「麒麟がくる」染谷将太 織田信長役に「まさか」革新的な信長像「喜びと責任」CP絶賛 難役「軽々と」

[ 2020年3月8日 05:00 ]

大河ドラマ「麒麟がくる」で新しい織田信長像に挑む染谷将太(C)NHK
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 NHK大河ドラマ「麒麟がくる」(日曜後8・00)で俳優の染谷将太(27)演じる織田信長は8日放送の第8話から本格的に登場。戦国最大のミステリー「本能寺の変」(1582年、天正10年)が起こる35年前、のちに自身を討つ明智光秀(長谷川博己)と“運命の出会い”を果たす。錚々(そうそう)たる俳優が演じてきた大役に、染谷は「まさか自分が演じる日が来るなんて」と驚きながらも、従来にない革新的な信長像に挑むことに「喜びと同時に責任も感じています」と意気込んでいる。今作における信長のキャラクター像は母親に愛されなかった“マザーコンプレックス”の側面が色濃く反映される。制作統括の落合将チーフプロデューサー(CP)も「今までに誰も見たことのない織田信長です」と自信。「そんな難しい役を染谷さんは軽々と演じてくれています」と絶賛した。

 俳優の長谷川博己(42)が主演を務める大河ドラマ59作目。第29作「太平記」(1991年)を手掛けた名手・池端俊策氏(74)のオリジナル脚本で、智将・明智光秀を大河初の主役に据え、その謎めいた半生にスポットを当てる。物語は1540年代、まだ多くの英傑たちが「英傑以前」だった時代から始まり、それぞれの誕生を丹念に描く。

 第8話は「同盟のゆくえ」。尾張の海辺で漁師たちから慕われている奇妙な出で立ちの信長(染谷)を目の当たりにした光秀(長谷川)。この男に帰蝶(川口春奈)を嫁がせていいものかと葛藤するが、母・牧(石川さゆり)は美濃の国の行く末のことを一番に考えることが大事だと告げる。光秀が自分の気持ちに応えることがないと分かった帰蝶は、光秀の口から「尾張に行って美濃にない海を見るべきだと、背中を押してほしい」と条件をつける…という展開。

 染谷は「まさか自分が織田信長役を演じる日が来るなんて思ってもいませんでした」とビックリしながらも「『革新的な織田信長をゼロからつくりたい』とスタッフの方からお聞きし、新しい織田信長を演じられるという喜びと同時に責任も感じています」と気合十分の様子だ。

 役作りについては「織田信長はとても好きです!これまでの大河ドラマの印象もありますが、うつけもので、ちょっと荒くれ者で、カリスマ性があるけど、謎。得体の知れない、化け物感みたいなものを感じていました。『麒麟がくる』の織田信長は、とてもピュアな少年です。ピュアすぎるがゆえに狂気的に見えてしまい、周りからは理解されず、孤独になっていく人物です。ブレないピュアさを根底に持っていますので、それを死ぬまで、ずっと持ち続けたいと思っています」とプラン。

 「今回は、皆さんが思い描いているこれまでの織田信長像とは全く違うと思います。『麒麟がくる』の物語の中に生きている“1人の人間”として、フレッシュな気持ちでご覧いただき『あ、これも織田信長だね』と思っていただけると、うれしいです。ぜひ、最後までお楽しみいただきたいと思います」と呼び掛けた。

 革新的な信長像について、落合CPは「染谷将太さん演じる織田信長(登場時15歳)は今までに誰も見たことのない織田信長です。それは一言で言うと『強さと弱さを併せ持った信長』です。弟・信勝(木村了)ばかり溺愛する母・土田御前(檀れい)に疎外され、偉大な父・信秀(高橋克典)には近づくことができず、孤独な少年は同年代の少女・帰蝶と出会ったことで、心の平安を得て、尾張統一に向けて戦い始めます」と解説。

 「そんな難しい役を染谷さんは軽々と演じてくれています。ぜひ、視聴者の皆さんには『織田信長』というイメージをすべて捨てて『尾張の小さな大名の若君』として見ていただき、その行く末を見守っていただければと思います。本能寺が起こるまで、まだ35年。青年・十兵衛とうつけの少年・信長がどう戦国の大海に漕ぎ出していくのか、楽しみにしていてください」とアピールした。

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