実はお蔵入り寸前だった「華原朋美熱愛」ネタ…掲載できたワケ

[ 2016年8月27日 10:20 ]

7歳下の男性との熱愛が発覚した華原朋美

 18日付のスポニチ本紙芸能面が報じた「華原朋美 熱愛」の記事。他のスポーツ紙も後追いするスクープとなった。

 五輪関連記事やSMAP騒動などで紙面が立て込んでいる中、いささか突然な掲載の仕方となったが、決して降って湧いたネタではなかった。取材には、約5カ月をかけた。比較的難産な記事だった。そしてその間、何度も取材は行き詰まり、一時は「お蔵入り」寸前にまでなったのだ。

 そもそも、記事は「結婚」という形で世に出すことを狙っていた。お騒がせキャラとはいえ、もう立派な大人の女性。誰と付き合おうが、お泊まりしようが、騒ぎ立てることではない。ただ、異性関係では幾度も痛い目に遭っている歌姫が、ついにゴールインするとなれば大きなニュース。3月ごろ、「今度の相手はどうやら本気。間違いないよ」と耳打ちされ、取材に本腰を入れてきた。

 取材を進めるほど、華原が恋人の7歳下実業家をいかに大切に思い、愛しているかが分かってきた。でも、ここで記事にはできなかった。

 「華原は報道が出てもいいだろうが、相手は一般の方。記事が出ることで、気持ちが引いてしまう可能性が大いにある。華原にとっては、最後の本気の恋かもしれない。それをつぶすような結果になってもいいのか?」

 自分でもうすうす思ってはいたが、ある関係者に取材の中で指摘されたことで痛感させられた。恋愛は1人でするものではない。結婚となればなおさらだ。最低でも、2人の意志が同じ方向に向いているのを確認できるまでは、記事を出さないことにした。

 そこからは、相手の男性の気持ちに重点を置いて取材した。その結果、男性も華原を愛しているがケンカも多いこと、また年齢的に、まだ結婚を現実的に考えられない部分があることが分かってきた。こうなると、男性の意向が全ての鍵を握ることになる。幸い、男性と近い関係者が「あなたが2人の関係を大切に思っていることはよく分かった。男性にそれとなく探りを入れて、逐一間合いを測ってみるよ」と、仲立ちのような役割を買って出てくれた。

 すると8月初め頃、やはり男性には、未来に向けて踏ん切りのつかない部分が多いことが分かった。「熱愛」という見出しで出すにしても、結婚に限りなく近いものでなければ意味がないうえ、多くの人を傷つける。この時点で、週刊誌なども2人の周辺を取材しているという情報も入った。「こちらが報じる前にやられる。それでも仕方ない」。断腸の思いで“お蔵入り”を覚悟した。

 潮目が一気に変わったのは、16日に行われた華原の誕生パーティーだった。レコード会社幹部をはじめ、多くの出席者に「彼氏」として紹介された男性は、温かい激励の声にいたく感激したという。ここで、仲立ちしてくれた関係者から電話が入った。「覚悟が決まった、と男性が言ったよ。これはいける」。こうして記事は一気に、掲載の運びになった。

 男女の関係なので、先がどうなるかは分からない。しかし2人の気持ちは今、間違いなく同じ方向に向いている。次こそは「結婚」の記事を書きたいものだ。幸せを心から祈る。(記者コラム)

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2016年8月27日のニュース