任天堂とＤｅＮＡが資本業務提携「億単位のお客様に楽しんでもらう」

　任天堂とＤｅＮＡは１７日、記者会見を行い、資本業務提携に合意したことを発表した。互いに株式を保有し、グローバル市場を対象にしたスマートデバイスを対象にしたアプリの共同開発や運営、会員制サービスの共同開発などについて提携していくという。

　両社は任天堂ＩＰ（知的財産）を活用したスマートデバイス向けゲームアプリを新規に開発、運営していくという。任天堂のゲーム専用機だけでなく、スマートフォンやタブレットなどのデバイスに対応した基幹システムを構築し、今秋開始を目指した会員制サービスを共同開発することも発表した。

　任天堂の岩田聡社長はゲーム専用機に対する悲観的な論調に対し、昨年下半期でも２００万本以上売れたソフトが５本あったことを例に出し、まったく悲観視していないと主張。そのうえでゲーム人口の拡大をめざし、任天堂のキャラクターをスマートデバイスでも展開するという。

　今回の提携にあたり、任天堂の強みであるソフトやキャラクターに例外は設けないが、展開するタイトルは厳選するという。「スーパーマリオ」シリーズを始め世界中で親しまれているコンテンツを擁していることから「億単位のお客様に楽しんでもらうことを目指す」と意気込んだ。

　ＤｅＮＡの守安功社長も「ＤｅＮＡのモバイルゲーム事業を成長させるうえで最良のプラン」と自信を口にし「今年中には何かアウトプットを出す」と時期についても言及した。

　両社は第三者割当により、相互に約２２０億円の株式を取得。これにより任天堂はＤｅＮＡの１０％の株式を所有し大株主２位となり、ＤｅＮＡは任天堂の１・２４％を所有することになる。