「シーナ&ロケッツ」のシーナさん死去 昨年11月椅子に座りラストステージ

[ 2015年2月15日 05:30 ]

08年8月、ライブ出演したシーナ&ロケッツのシーナさん

 4人組ロックバンド「シーナ&ロケッツ」のボーカル、シーナ(本名鮎川悦子=あゆかわ・えつこ)さんが14日午前4時47分、子宮頸(けい)がんのため都内の病院で亡くなった。61歳。福岡県出身。葬儀・告別式は近親者のみで営む。喪主は夫鮎川誠(あゆかわ・まこと)さん。後日、お別れの会を開く予定。

 昨年、子宮頸がんと診断され、闘病を続けてきた。昨年8月、体調不良を理由にシナロケのライブ出演を取りやめた際、がんは末期まで進行していた。翌9月に東京・日比谷野外音楽堂で行われたシナロケのデビュー35周年記念公演のステージには立ち、病状を明かすことなく気丈にロックナンバーを歌い上げた。最後のステージは11月21日。足が動かなかったため、椅子に座って歌った。

 5日後の同26日に入院したが、翌12月に脊髄に転移が発覚。除去手術を受けるなどしたが、この日、息を引き取った。家族に手を握られ、病室にはシナロケの音楽が流れていたという。おしどり夫婦で知られるバンドメンバーの鮎川は大きなショックを受けており、「かなり動揺している」(関係者)という。

 シーナさんは鮎川らと「鮎川誠&シーナ・ロケット」を結成し、78年にシングル「涙のハイウェイ」でデビュー。「ユー・メイ・ドリーム」「レモンティー」など多くのヒット曲を出し、ブレークした。バンド名は「シーナ&ザ・ロケッツ」などを経て、13年に現在のものに変えた。

 ボーカリストとしてだけではなく、ファッションモデルなどでも活躍した。プライベートでは鮎川との間に双子の長女と次女、その後に三女ももうけている。

 ◆シーナ 本名・鮎川悦子(あゆかわ・えつこ)。1953年(昭28)11月23日、福岡県生まれ。71年、高校3年の時に鮎川と出会い、交際開始。約4年後に結婚。その後に「鮎川誠&シーナ・ロケット」を結成。「シーナ」の芸名は鮎川の祖母、シナさんなどに由来。ポリープが声帯全体に広がり腫れ上がる大病を患い、09年に公演直後に呼吸困難となり、窒息死寸前になったと著書で明かした。

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