元阪神・バース氏特別メッセージ 39年ぶり「4・17G戦バックスクリーン3連発」へ 「いい試合期待」

[ 2024年4月16日 05:15 ]

<1985年4月17日・阪神―巨人(甲子園)>バックスクリーン3連発(左から)ランディ・バース、掛布雅之、岡田彰布

 「甲子園球場100周年」&「バックスクリーン3連発記念日」に、元阪神のランディ・バース氏(70)が15日、スポニチに特別メッセージを寄せた。「甲子園猛虎名勝負」と題した連載の第1回に最強助っ人が登場。バース、掛布雅之、そして岡田彰布によるバックスクリーン3連発は、85年4月17日の巨人戦で実現したドラマだ。メモリアルイヤーの今季、同じ17日が巨人戦。しかも39年ぶりに水曜日の甲子園で再現される。バース氏も甲子園を熱くする伝統の一戦に期待した。

 39年ぶりの歴史的一戦にバース氏も期待した。最強助っ人の感触に今も残る甲子園でのバックスクリーン3連発。4月17日の水曜日、聖地での巨人戦という舞台設定は、実にあの85年以来だ。甲子園球場100周年のメモリアルイヤーにふさわしい伝統の一戦が組まれた。

 「(当時)甲子園での、あの本塁打がシーズン1本目だった。巨人戦で1本打てたことが自分にとっては大きかった。(現在の)岡田監督はチームを勝たせることができる監督だ。(今季も)いい試合を期待しているよ」

 甲子園球場が今年8月1日で開場100周年を迎えることを知ったバース氏は「ワォッ!」と声を上げた。「素晴らしいことだね。そうか。100年か。甲子園は一番歴史というものを感じさせる球場であるのは確かだね」とグラウンドの感触、風のにおいを思い出していた。

 阪神園芸のグラウンドキーパーたちとの会話も忘れてはいない。「何か問題はないかい?」「問題ないよ。一塁周辺なんか、グラウンドがこんなに波打っている。最高だよ」「勘弁してくれよ。ランディ」。心を込めて整備する姿を見てきたバース氏は「甲子園で起こるエラーで、グラウンドキーパーのせいにできるものは全くなかった」と言い切った。

 本塁打とともに起こった当時の大歓声は鮮やかに思い出すことができる。場面は阪神が2点を追う7回2死一、二塁。マウンド上は先発・槙原寛己。不調のバースは3回に二ゴロ併殺に打ち取られたシュートに狙いを絞っていた。逆転3ラン。スタンドの興奮が収まらない中、4番・掛布がストレートをバックスクリーン左に放り込むと、「こうなったら変化球や」と岡田も129キロスライダーを本塁打。中堅ウォーレン・クロマティもぼうぜんと打球を見上げるしかなかった。

 「甲子園は凄い思い出の多い球場だ。何よりもファンが最高だった。素晴らしい球場と素晴らしいファン。それが甲子園の魅力だよ」

 同じく39年ぶりとなるきょう4月16日、火曜日の聖地巨人戦にもドラマがあった。1点差の4回2死一塁。佐野仙好の打ち上げた飛球を遊撃・河埜和正が落球。一塁走者・岡田は一気に生還し、逆転勝利につなげた。監督として常に選手に求める「普通にやるだけよ」の原点とも言える、アウトになるまで諦めない走塁。佐藤輝に森下…。85年に続く2代目日本一戦士による熱い戦いを、米国のバース氏も信じていた。(鈴木 光)

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