優勝候補筆頭ブレーブスの開幕投手は右腕ストライダー 新球種カーブも好感触 300奪三振射程圏内

[ 2024年3月26日 12:37 ]

ブレーブスのストライダー(AP)
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 優勝候補ナンバー1のブレーブスで、3月28日(日本時間29日)の開幕戦の投手を務めるのは右腕スペンサー・ストライダー(25)だ。

 時に100マイルを計測する直球と空振り率55・3%のスライダーが武器で昨季は20勝5敗、186・2回で281個の三振を奪った。長身ではないが、たくましい太腿で体を支え、マウンド上で前に大きく踏み出してボールをリリースする。エクステンションは7・1フィート(2メートル16)。リリースする高さは低いため、高めを狙って投げる直球は伸び上がってくるように見え、アッパーカットスイングの打者には打ちにくい。

 ほぼ2球種の投手だが、この2年間で483奪三振はメジャートップ。9回あたり平均13・6個だ。メジャー初先発は22年の5月30日。先発した最初の50試合で、17度も2桁三振を奪ったが、これはメッツのドワイト・グッデンの20試合に次ぐ2番目の偉業だ。

 ブレーブスのアレックス・アンソポーラス編成本部長は「野球界に関わって長いけど、こんな若手投手は見たことがない」と、22年の公式戦が終わると、6年総額7500万ドルの長期契約を交わしている。

 一方で昨季は22本の本塁打を打たれ、防御率は3・86。ゆえにサイ・ヤング賞投票では4位に甘んじた。

 そこで今季はカーブを3番目の球種として導入。平均球速約86マイルのスライダーより遅い、81~83マイル。典型的なカーブのように縦に割れる動きではないが、打者を幻惑できる。

 オープン戦は絶好調。6試合に先発、22・2回を投げて、35奪三振、2失点だった。今季は300奪三振も射程圏内だ。シーズン300奪三振が達成されたのは1900年以降、38回。

 開幕戦の相手フィリーズは公式戦で8試合に投げて防御率1・90と圧倒している。しかし、ポストシーズンでは3試合に登板し、全て敗れた。昨季も地区シリーズ第1戦が7回2失点(自責1)で、第4戦が6回途中3失点だったが、どちらの試合も敗れた。

 それゆえに、エースとして何よりもリベンジに執着している。「うちはワールドシリーズに勝つ以外、受け入れられない。偏った見方と言われるかもしれないけど、このチームは最もタレントがそろっている。ハードルはできるだけ高く上げる必要がある」ときっぱり話している。

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