阿南光のプロ注目右腕・吉岡、初の選抜8強に導く14K完封 2戦連続2桁Kに「無失点だけを目標に」

[ 2024年3月26日 05:00 ]

第96回選抜高校野球大会第6日   阿南光3―0 熊本国府 ( 2024年3月25日    甲子園 )

<阿南光・熊本国府>完封勝利に笑顔を見せる阿南光・吉岡(撮影・北條 貴史)
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 阿南光のプロ注目右腕・吉岡暖(はる)が同校を初の選抜8強進出へと導いた。被安打5の完封勝利。今大会最多タイの14三振を奪い、2戦連続の2桁奪三振を記録した。「1回戦の4失点が本当に悔しかった。無失点だけを目標にしていました」と胸を張った。

 独壇場だった。低めに直球とカットボール、スライダーを投げ分けて5回までに9奪三振。中学時代からバッテリーを組み、普段は決して褒めない捕手の井坂琉星主将も「今日ぐらいは褒めてあげたい」と珍しく称えた。

 19日の1回戦は昨秋東海大会優勝の豊川(愛知)、そして、この日の相手は九州大会優勝の熊本国府だった。各地区の王者を連続で倒して、徳島勢では12年の鳴門以来12年ぶりの春8強を決めた。準々決勝の相手は、昨秋の明治神宮大会を制した星稜だ。「チャレンジャーの気持ちで、積極的に。投げミスのないように投げたいです」。ベンチ入り20人全員が徳島出身で、最速146キロを誇る吉岡も中学時代のチームメート5人と同校に進学。その「地元軍団」で阿南光旋風を巻き起こす。(杉原 瑠夏)

 ◇吉岡 暖(よしおか・はる)2006年(平18)8月28日生まれ、徳島県阿南市出身の17歳。小学1年から津乃峰スポーツ少年団で野球を始めて捕手。中学ではヤング阿南シティホープに所属して投手に転向する。阿南光では1年夏から背番号18でベンチ入りし、1年秋から背番号1。50メートル走6秒2、遠投100メートル。1メートル82、85キロ。右投げ右打ち。

 《板東英二以来徳島勢2戦連続2桁K》阿南光の吉岡が14奪三振で完封。1回戦の豊川戦も11三振を奪っており、甲子園で徳島勢の投手による2試合連続2桁奪三振は、1958年夏に徳島商の板東英二が初戦の2回戦から準々決勝にかけて17、15、25と3試合連続で記録して以来、66年ぶり。選抜では徳島商が優勝した1947年の集計が残っておらず不明ながら、1大会で2度の2桁奪三振も、83年に池田の水野雄仁が準々決勝で11、決勝で10と記録して以来になる。

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