阪神・岡田監督「強い強い。だって俺…」 通算勝率.575、史上初の“交流戦セパでアレ”に自信満々

[ 2023年5月30日 05:15 ]

東京への移動のため新大阪駅を訪れた岡田監督(撮影・須田 麻祐子)
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 「日本生命セ・パ交流戦」がきょう30日に開幕し、貯金17を蓄えてセ・リーグ首位を独走する阪神は敵地ベルーナドームでパ・リーグ5位・西武と対戦する。阪神・岡田彰布監督(65)は29日、高卒2年目の前川右京外野手(20)を初戦からDHでスタメン起用することを明言。交流戦の通算勝率.575を誇る指揮官は、パ本拠地での指名打者制も有効活用し、オリックス監督時代の2010年以来で、史上初となるセ・パ両球団を率いての“交流戦アレ”に向けて出陣する。

 岡田監督の顔は自信に満ちていた。きょう30日の西武戦から始まる交流戦を得意とすることを隠すことなく、「強い、強い。だって俺、交流戦の100勝、一番乗りやんか。監督で」と言い放った。

 数字は物語る。05年から始まったセ・パ激突の舞台で監督通算107勝79敗6分け、勝率.575。オリックス時代の10年には優勝に導き、12年には言葉通り通算100勝に一番乗り。この実績が「強い、強い」と言わしめる根拠だ。データが少ない相手を攻略する秘けつは「シンプルにやることよ。まず自分らの戦い方を変えんことやな。パやからって慌てる必要ないし」と、守備、犠打をきっちりこなすことだと説く。勝ち方を知り尽くす。

 堅実な野球を土台としつつ、DH制があるパ本拠地では攻める。西武との初戦の指名打者には、2軍で打率.360を残す2年目の前川を抜てきする。

 「明日(30日)なんか当然、DHやんか。そのために上げてるんやから。アンダースローを、ミエセスは打たれへんもん」

 今季2軍戦で、下手投げのソフトバンク・高橋、オリックス・村西から安打を放っている。変則の与座が先発だからこそ昇格即スタメンの機会を与えた。

 DH制でも1番から5番までの打順は不変で、12球団一の得点力を陰で支える木浪は、8番に据え置く。7番に入れてきた捕手を9番に下げ、「ピッチャーと一緒や。キャッチャーにはバント」とつなぎの役割を求める。下位でチャンスをつくって1番近本、2番中野で還すパターンを維持し、パ相手にも白星を積み上げる計画だ。

 「(勝率)5割ではアカンわ。前に比べたらパ・リーグもそんなにダントツ強くはないよ、はっきり言うて。セ・リーグが勝ち越すんじゃないかな」

 チームの勢いを物語るように、新大阪駅ではこれまでになく虎党からサインを求められた。戦力を整える時期と位置付けていた交流戦までの戦いで貯金17を積み上げ、2位DeNAに6ゲーム差。その状況下での「セが勝ち越す」発言は、裏を返せば、俺たちはもっと勝つという自信の表れにほかならない。史上初となるセパ球団を率いての「交流戦アレ」は、現実的なシナリオかもしれない。(倉世古 洋平)

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