ソフトB・周東 舜平大止めた!今季1号 使用したバットは…「練習でも一回しか使ったことなかった」

[ 2023年5月15日 05:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3―3オリックス ( 2023年5月14日    京セラD )

<オ・ソ>5回、周東は右越えにソロ本塁打を放つ(撮影・奥 調)
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 ソフトバンクは14日、オリックスと3―3で引き分けた。周東佑京内野手(27)が2点を追う5回、試合前まで防御率0・37を誇っていたオリックスの山下舜平大投手(20)から今季1号の右越えソロ。反撃ののろしを上げ、6回には4連打で2点を挙げて山下をKOした。8回に同点に追い付かれて今季2度目の引き分け。今カードは1勝1敗1分けに終わった。

 難攻不落の右腕を止めたのは周東のバットだった。0―2の5回1死でオリックスの先発・山下がカウント2―1から投じた内角高めの154キロの直球を振り抜いた。右翼スタンドに飛び込む今季1号ソロ。山下の連続無失点記録を24回1/3でストップさせた。

 「とにかく出塁することだけを考えて打席に入った。しっかりと自分のスイングができて、最高の結果になった」

 “舜平大対策”が実った。山下との対戦ではグリップエンドが太い“こけしバット”を使用。「今日初めて試合で使った。練習でも一回しか使ったことなかった。真っすぐが速い分、打球が上がってしまうかなと思って使ってみた」。ベンチに帰ると新たな相棒を両手で握り、頭の高さまで持ち上げ感謝していた。

 試合前まで打率・174と打撃の調子がなかなか上がらず苦しんでいた。「もどかしさというか、イライラして余計、打てないというか。何とかしようとしてボールを見過ぎたり…」。この日も安打は山下からの本塁打だけだったが、2四球で出塁し、2回は二盗に成功。トンネルの出口は見えてきた。

 周東の一撃が反撃の合図となり、続く6回にはかさにかかって畳みかけた。1死から近藤、柳田、栗原、柳町が4連打。「チャンスを生かすことができて良かった」と同点タイムリーの栗原。カーブを捉えて勝ち越しの左前適時打を放った柳町は「チャンスでとにかく積極的にスイングを仕掛けることだけを考えた。その結果がタイムリーヒットにつながってくれたと思う」と喜んだ。

 藤本監督は「速い球に対していつもより少し前で打つというのが成功したのでは」と打線を評価した。8回にモイネロが同点に追い付かれ、4時間20分の激闘の末に今季2度目の引き分け。カード勝ち越しを逃したが指揮官は「最低負けなかったら良かった。1勝1敗1分け、いいんじゃないですか」と前向きに語った。(森 寛一)

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