中日の「ミラクル8」 村松プロ1号 球団64年ぶりの新人満塁弾 「記念球は親に、あげます」

[ 2023年5月15日 07:00 ]

セ・リーグ   中日5―8ヤクルト ( 2023年5月14日    神宮 )

<ヤ・中>8回、村松は満塁本塁打を放つ(撮影・沢田 明徳)
Photo By スポニチ

 敗戦の中でも、中日は8回に何かが起こる。昨季からファンの間で話題の「ミラクル8」。1―7で迎えたこの回、連打と四球で無死満塁とし、ルーキー村松が快挙の一発。小川の初球、ど真ん中直球を捉え、右中間席へプロ1号満塁弾だ。

 「感触は良かった。ああいう感じでセンター返し中心に意識してやっていきたい。記念球は親に、あげます」

 出場15試合目、52打席目での一発だ。球団新人の満塁弾は59年江藤慎一以来64年ぶり。プロ1号が満塁弾は21年根尾以来5本目で、新人では球団史上初の快挙だった。試合前には母校・明大がリーグ3連覇を達成。その神宮で前主将が意地を見せた形。立浪監督は「積極性は素晴らしいものを持っている。試合の中で自信をつけていってもらいたい」と、さらなる飛躍を期待した。(湯澤 涼)

 ○…村松(中)がプロ1号満塁弾。新人の満塁本塁打は、昨年の末包(広)以来で、チームでは59年7月8日大洋戦の江藤慎一以来64年ぶり。また、新人でプロ初本塁打が満塁弾は、12年9月27日ヤクルト戦の伊藤隼太(神)以来19人目で球団初となった。

 ○…14日はマクブルーム(広)、佐藤輝(神)、村松(中)と満塁本塁打が3本。1日に3本以上の満塁弾は20年7月28日のボーア、サンズ(ともに神)、ロメロ(楽)以来20度目(4本1度、3本19度)。同一リーグ3本は10年6月20日パの細川亨(西)、小谷野栄一、金子誠(ともに日)以来。セでは90年7月7日のアレン(広)、原辰徳(巨)、パリッシュ(神)以来33年ぶり6度目。

 ○…今季ワーストの1試合4失策が響いて2連敗、借金は今季最多9に膨らんだ。1―5の7回に左翼・アルモンテが山田の飛球を落球し、続く村上のゴロを一塁・細川がファンブルする連続失策。なおも2死一塁で、谷元がオスナに2ランを被弾。直後の攻撃で村松が満塁弾を放っただけに痛すぎた。チーム27失策は12球団ワーストで、立浪監督は「練習するしかない。監督、コーチも含め反省して。雨の中、応援してくださるファンの方に、いいところを見せられるように」と前を向いた。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年5月15日のニュース