日本ハム・新庄監督 2年目は地味に?名護入り「最初の50試合は死ぬ気で」とスタートダッシュ宣言

[ 2023年1月31日 06:00 ]

名護の宿舎に到着した新庄監督(撮影・高橋茂夫)
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 シーズンへロケットスタート宣言だ。日本ハムの新庄剛志監督(51)が30日、1軍キャンプ地の沖縄・名護の宿舎に入った。昨季最下位からリーグ優勝を目指す指揮官2年目の今季は、開幕から50試合までに上位にとどまる意向を示した。

 新庄監督の本気度合いは、服装に表れた。白のジャージーに、グレーのニット帽。古い野球グラブを使用したど派手なロングコート姿で那覇空港に登場した昨年とは様変わりした姿でキャンプ地入りし、決意を示した。

 「今年のペナントレースは俺の頭の中では50試合しかない。スタートダッシュ。その最初の50はもう死ぬ気で(戦う)」
 リーグ優勝、日本一だけを目指す今季。宿舎に到着した直後もテレビカメラの前で「みんなが期待するパフォーマンスはあんまりない。野球だけやっていきます」と宣言した。

 あす1日の紅白戦も含め、キャンプ期間中の実戦13試合では、いずれも勝敗にこだわった采配をする意向で「紅白戦からそういう戦い方、器用さを求める」。トライアウトと位置づけ、戦力の把握に注力した昨季の春季キャンプとは意味合いが違う。体の状態も含め、実戦で活躍できる選手を見極め、1軍のふるいにかける。

 開幕ダッシュを決意した裏には、過去の経験も影響した。06年4月18日のオリックス戦。本塁打を放ち、登場したお立ち台で突然、この年限りの引退を宣言した。それは「ファンの力を借りて何とか(チームを)乗せてくれ」という気持ちからだった。
 同年4月には5連敗を喫するなどしていたが、引退宣言後は6月に11連勝を見せるなど急浮上。勢いそのままに25年ぶりのリーグ優勝、44年ぶりの日本一を達成した。この年の戦いぶりを引き合いに「それを今年は最初から50試合、全員が優勝だけを目指す。そういう気持ちがないと上にはいけない」と気合を込めた。

 開幕から50試合の勝敗の計算を問われ「そりゃ、50勝0敗がいいよ」と冗談めかしたが、すぐに続けた。「同じプロ野球選手、同じ人間がやってるんだから不可能なんかない」。頂点を見据え、新庄監督の挑戦が再び始まる。(田中 健人)

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2023年1月31日のニュース