阪神・青柳、勝負モード突入「自分も一選手」　後輩への助言「自分から言うことはない」

ブルペンでの投球練習を終えた岡留（右）にアドバイスする阪神・青柳（撮影・北條　貴史）
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　1日からのキャンプインを前に、阪神・青柳がスイッチを完全に切り替えた。後輩に惜しみない助言を送り続けてきた兄貴ぶりは、しばし封印。あえて同じスタートラインに立ち、切磋琢磨（せっさたくま）することを誓った。

　「（キャンプに入って後輩から何か）求められたら答えますけど、自分からとやかく言うことはない。自分も一選手として勝負していかないといけない立場なので」

　不動のエースに上り詰めても、満足することはない。昨季は13勝、防御率2・05、勝率・765で投手3冠を達成。直近4年で42勝を荒稼ぎするが、入団からの3年は通算9勝と苦しんだ。誰よりも痛感したプロの壁。後輩に厳しさを伝える上で、現状に甘えず、勝負に徹する青柳の姿は、これ以上ないメッセージとなるだろう。

　この日は、静岡県沼津市での合同自主トレに誘った、岡留のブルペン投球を見守った。終了後には自ら歩み寄り、青柳、岡留、小宮山ブルペン捕手の3人で会談。岡留にはシーズンを通じて投球を受けてくれるブルペン捕手の存在意義を強調した上で、「ブルペン捕手の意見を大事にするように」と助言した。

　「開幕に向けて良い調整をするだけ。ケガなく調整することが一番大事」

　先乗り自主トレの2日間はブルペンには入らず、キャッチボールやランニングで調整した。3月31日にあるDeNAとの開幕戦に向け万端の準備を整えるには、常に自分自身と向き合う厳しさが伴う。アレ＆球団史上初の3年連続最多勝へ向け、着実に歩を進めていく。（石崎　祥平）