鈴木啓示氏 阪神・島田も西純もワンランク上がるためには、臨機応変に仕事をこなせ

[ 2022年6月20日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神4ー7DeNA ( 2022年6月19日    甲子園 )

鈴木啓示氏
Photo By スポニチ

 【鈴木啓示 視点】空振り三振では事は起こせない。2回、そして、6回。走者を置いた場面での島田の2度の空振り三振が、阪神の流れにブレーキをかけた。

 特に2回は3点を先制し、なおも1死一、三塁の場面だった。三塁走者は先制打を放った投手の西純。もうひと押しの4点目を取れば、連敗中のDeNAに与えるダメージは大きくなっていた。加えて、西純を早く走者から解放し、次の回への準備に入らせることも、島田の役目だった。

 三塁走者は意識しなければならない事柄が多い。外飛ならタッチアップに備えなければいけないし、ゴロでの打球判断もある。点は取れなくても、西純と走者を入れ替えるような打席にすることも求められていたはず。だが、ボールになる変化球で空振り三振。当たらないと、足も生かせない。西純が三塁で足止めになり、3回の守りに影響を与えた。

 西純も勝てる投手になるためには、点を取った後のイニングが大事だと改めて教訓にしてほしい。早く守りを終わらせたい気持ちが制球の乱れとなり、2死無走者からの3失点につながった。

 島田も西純も、まだ先がある選手。ワンランク上がるためにも、状況に応じて求められる仕事をこなす確率を高めていくしかない。それができないとプロでメシは食えない。Aクラスとなっても、ヤクルトとの差は縮まっていない。この日のように絶好調の大山と勝負してくれない展開も続くはず。上を目指すためには個々よりチーム力がポイントだ。(スポニチ本紙評論家)

続きを表示

2022年6月20日のニュース