阪神・大山 勝負避けられ3四球も矢野監督「逆にチャンス広がる」

[ 2022年6月20日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神4ー7DeNA ( 2022年6月19日    甲子園 )

<神・D>7回、申告敬遠で一塁に歩く大山(撮影・北條 貴史)
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 阪神・大山は勝負をしてもらえなかった。3―4の7回1死二、三塁で申告敬遠。どよめきとため息が球場を包んだ。前日も17号を見せつけたばかりで、6月9発の絶好調。DeNA側の選択は当然と言えば当然だった。

 2回無死一塁の第1打席。京山の直球をバットの芯ではなく先付近で打っても、大飛球が中堅フェンス手前まで伸びた。紙一重の一打。これで攻めはさらに厳しくなった。

 3―3の3回は2死無走者。内角球が続いての四球だった。3―4の6回先頭でも同じようにボール覚悟の内角高め攻めで四球。2打席続けてストライクは3ボールからの1球だけで、一度もバットを振れなかった。

 3点劣勢になった9回1死では、4打席ぶりにスイングして山崎の前に遊ゴロ。ソロでも勝ち越しや同点の状況では、まともなストライクを望めないほどの警戒ぶりだ。1試合3四球は21年9月28日の広島戦以来、通算4度目の最多タイ。矢野監督も当然のことと受け止めた。

 「そりゃあ、そう。相手にとったら普通のこと。健斗(糸原)だって仕事をしてくれているわけだし、逆にチャンスが広がるんでね。一気に点を取れるという形に持っていけると思う」

 確かに大山が勝負を避けられれば、攻撃の起点や好機拡大になる。6回無死一、二塁では左腕・田中健への継投に対して糸井にバント要員として代打・山本を投入。糸井の代打交代は21年9月3日の巨人戦以来で、今季は初めて。山本のバントは捕手前に転がって三塁封殺になり、後続も倒れた。7回1死満塁では糸原が一時同点の中犠飛。1点止まりで勝ち越すことはできなかった。

 好調なゆえに歯がゆい事態。歩く大山を、どう生かすか。猛虎打線に新たなテーマができた。(長谷川 凡記)

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2022年6月20日のニュース