ヤクルト・青木 4月以来の2号2ラン「子供の前で打てたのは格別です」

[ 2022年6月20日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト8―3広島 ( 2022年6月19日    神宮 )

<ヤ・広>2回無死一塁、同点2ランを放つ青木(撮影・長久保 豊) 
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 ヤクルトファンの視線を一身に集めるパパはさぞかし自慢に違いない。打球が左翼席に着弾した瞬間に神宮が沸く。10歳の長女と8歳の長男が観戦した試合で存在感を示した40歳の青木は「子供の前で打てたのは格別です」と大きく胸を張った。

 0―2の2回無死一塁。2ボールから九里の外角高め144キロ直球をコースに逆らわずにはじき返した。「エンドランだったので、しっかりボールに当てることを意識した」という打球が左翼フェンスを越える。4月23日以来の一発は貴重な同点の2号2ランだ。この一発が号砲となって打線が爆発。今季チーム最多の1試合5本塁打で大勝を飾り今季初の8連勝を決めた。

 父の日。朝、自宅を出る前に2人の子供からプレゼントを贈られた。ルームウエアと感謝のメッセージが添えられた自身のプレー写真。「小学生になって、しっかり文字を書いてメッセージをくれて、成長を感じます。同時に愛情も感じます」。試合では全身から闘志をみなぎらせる男も、すっかりパパの顔だ。最近は野球を始めた長男とキャッチボールを行うこともある。「なかなか時間が合わない」と苦笑するが、それは第一線で活躍している証拠。打撃不振やコンディション不良で離脱した時期もあったが、休日返上で打撃練習を行うなど野球と真摯(しんし)に向き合うベテランは、チームに欠かせない存在だ。

 チームは2位に9ゲーム差をつけて首位を独走している。「チームがいい状態なので、自分も流れに乗っていきたい」と青木。まだまだ雄姿をファンにも子供たちにも届ける。(青森 正宣)

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2022年6月20日のニュース