楽天・マー君全開!2・1キャンプイン MLB式から日本式の早仕上げに自信 昨年より「数段上」

[ 2022年1月30日 05:30 ]

ブルペンで投球練習する田中将(撮影・白鳥 佳樹) 
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 楽天の田中将大投手(33)が29日、仙台市の楽天生命パークで自主トレを公開後、オンライン取材に応じた。1年前には去就に悩み抜いた末、1月30日に復帰会見を行い、2月6日に遅れて沖縄・金武キャンプへ合流した。今季は9年ぶりの2・1キャンプインとあり、納得の国内流調整を経て、本来のパフォーマンスを取り戻す。

 屋外の気温は3度。田中将は室内練習場で松井裕、釜田らとアップを終えると、室内ブルペンへ直行した。座った捕手へ、直球のみ20球。「まずはしっかり直球を投げたい。変化球はいつでも投げられるので、いいバランスで投げたい」

 自主トレからキャンプ、シーズンへ国内流仕上げの道筋を描く。「2月1日キャンプインが13年以来になる。そのスケジュール感があるから、いつもより早め早めを意識してきた」。昨オフはメジャー残留か国内復帰で悩み、練習に集中しづらい環境だった。しかも、7年間在籍したヤ軍のキャンプインは2月中旬。今年1月14日に初ブルペン入りは「例年と比べて変わらない」としながらも、このオフは遠投やトレーニングの強度を上げた。「去年の今頃より、数段上のところに自分を置くことはできている」と笑みを浮かべた。

 昨年は2月6日に沖縄キャンプへ合流すると翌7日に初ブルペン入り。20日の練習試合で実戦初登板し、3試合のオープン戦登板を経て、開幕2戦目の日本ハム戦に先発予定だった。だが環境の違いやハイピッチ調整が響いたのか、開幕直前に右ふくらはぎ痛で再調整を余儀なくされた。「去年は“初めまして”の選手が多い中、手探りだった。今回は2・1からヨーイドンだから、よりいろいろなことに集中できる」。万全な体づくりを経て臨む今季は違う。

 昨季は打線の援護に恵まれず、防御率はリーグ5位の3・01ながら自己ワーストの4勝(9敗)に終わった。「正直振り返りたくない。昨季の投球内容はふがいなかったけど、シーズン後半にいい感覚をつかめだしたので、そこを継続しながら。もっとできると思っているので、もう1段階2段階上げていきたい」。9年ぶりの2・1から全開で、日米通算181勝右腕が雪辱を期すシーズンに臨む。(伊藤 幸男)

 《今年もやります!「マー君塾」》チーム内で好評だった「マー君塾」は2年目も継続する。「そこに関しての自分のスタンスは変わらないので、聞かれれば自分の伝えられることは伝えたい」。昨季もキャンプからシーズン通じて西口、安楽、早川ら若手にアドバイス。「それがチームのいい方向に進んでくれれば僕もうれしい」としながら「若い選手にまだまだ負けるつもりはないので、自分自身も高められるようにしたい」と話した。

 ◇田中将の21年キャンプ 6日の合流初日はキャッチボール15球など、グラウンドで体を動かしたのは64分で切り上げた。翌7日はブルペンで全球種40球を投げた。日米のストライクゾーンやボール、マウンドの違いを確認。13年日本シリーズ以来、2666日ぶりの国内登板となった20日の日本ハム戦は、最速148キロを計測も中田(現巨人)に左越え3ランを被弾。27日のヤクルトとの練習試合は3回2安打1失点でキャンプを終えた。

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2022年1月30日のニュース