ヤクルト・中村に背番号「27」!“準永久欠番”15年ぶりに復活

[ 2021年12月14日 05:31 ]

ヤクルト・中村
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 ヤクルトが海外フリーエージェント(FA)権を行使せず残留を決断した中村悠平捕手(31)に背番号「27」を用意していることが13日、分かった。古田敦也氏(56)の現役引退後“準永久欠番”となっていた番号。名捕手の代名詞ともいえる27番を、契約交渉の席で複数年契約とともに提示する。

 古田氏が07年まで18年間背負い、球界でも名捕手がつけた「27」。ヤクルト愛を貫き残留を決めた中村に対する球団からの最大限の誠意の表れだ。

 中村は今季、背番号を52から2に変更。一時は2番を任されるなど状況に応じた打撃でチームトップの打率・279をマーク。捕手としては巧みなリードで、12球団ワーストのチーム防御率4・61だった昨年から、防御率3・48まで改善させ、6年ぶりのリーグ優勝、20年ぶりの日本一に貢献した。6年ぶり2度目のゴールデングラブ賞も獲得。日本シリーズではMVPにも輝いた。

 春季キャンプで臨時コーチを務めた古田氏から掛けられた「その気になれ。捕手で勝たせるんだ」という言葉を実践。「その言葉を胸にずっとやってきた」と固定観念を捨てた配球で、扇の要として幅を広げた。11日の「野村克也をしのぶ会」で古田氏は「高津監督からシーズン中にラインで“中村が良くなりました”と何度も来た。駆け引き、勝負のアヤが分かってきたのかな」と称賛。球団OBで監督も務めたレジェンドも認める成長を見せた。

 球界を代表する捕手となった中村が、27番をつけることに支障はなく、快諾する見込み。名実ともにスワローズの顔となる。

 ◇中村 悠平(なかむら・ゆうへい)1990年(平2)6月17日生まれ、福井県出身の31歳。福井商では2、3年時に夏の甲子園出場。08年ドラフト3位でヤクルトに入団。正捕手として定着した15年にベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞し、14年ぶりとなるリーグ優勝に貢献。通算1065試合で打率.244、31本塁打、286打点。1メートル76、83キロ。右投げ右打ち。

 ◆「背番号27」の主な名捕手◆ ※年度は背番号27をつけた期間

・森 昌彦 [巨人]=55~74年 入団1年目から背番号27を背負いV9貢献。監督としても西武で黄金時代築く

・大矢 明彦 [ヤク]=71~85年 ドラフト7位入団ながら、2年目から強肩の正捕手として台頭。同時に背番号27

・伊東  勤 [西武]=82~03年 入団時から背番号27で、3年目の84年から正捕手。リーグV14度、日本一8度

・中嶋  聡 [オリ][ハム]=89~97、11~15年 3年目から正捕手の座をつかみ、96年の日本一に貢献。現役終盤に再び背番号27

・古田 敦也 [ヤク]=90~07年 「野村ID野球」の要として、1年目から正捕手。リーグV5度、日本一4度経験

・谷繁 元信 [中日]=04~16年 中日移籍後の04年から背負い、リーグ優勝は4度。専任監督の16年も使用

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