広島・会沢 正妻でもう一度、優勝へ逆襲誓う 来季フル出場へ体づくりから見直す

[ 2021年12月14日 05:30 ]

契約更改を終えて記念撮影する広島・会沢
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 広島・会沢翼捕手(33)は13日、広島市内の球団事務所で交渉に臨み、現状維持の年俸1億8000万円プラス出来高払いで契約を更改した。3年契約の2年目として迎えた今季は故障で2度の離脱を経験。今オフは体づくりを一から見直し、全試合出場を目標に来季の逆襲を誓った。

 会沢は、3年契約を結んだ昨季から2年連続で故障に見舞われている。今季は出場70試合のみ。打率・256と低調に終わり、初めて100試合以上に出場した17年以降では軒並み最低の数字が並んだ。そんな消化不良に終わった今季の自分を見つめ直す機会として捉えていると言う。

 「情けなさや怒りを自分に対して持っている。けがをして、もう一回、野球の神様が“しっかりやれよ。野球をなめるなよ”と言ってくださった。そういう気持ちを胸に来季を戦っていきたい」
 5月上旬、6月中旬にいずれも下半身の故障で2度の登録抹消を経験。正捕手としての立場は不変ながら、体調面も考慮されて先発マスクは週3回程度に限られた。坂倉、石原ら若手捕手の台頭もあり出場数が減少傾向にあるのも事実。それでも来季は、休養日すら必要ないと言い切る。

 「そこ(143試合出場)を目指していく。もう1回、野球と真摯(しんし)に向き合わないといけない。試合に出てナンボの世界だし弱肉強食の世界。そこを頭に入れてやっていく」

 フル回転に向けて一から体づくりを見直している。昨年に続いて今オフも大瀬良らが師事する手塚一志氏主宰の「上達屋」を訪問。股関節の動かし方を学んだことで走り方から変わり始めた。さらに「自分でも(体の)切れがなくなってきていると感じる」と短距離ダッシュを積極的に取り入れるなど、故障しないための土台づくりは着々と進んでいる。

 「(発見が)かなりある。ビッグボス(日本ハム・新庄監督)も股関節が大事だと言っていた。30(歳)を過ぎて、体に染みついていたものはなかなか取れないな…と思った。でも続けていくことの大切さを知っているので続けていきたい」

 自己最多出場は19年の126試合。先発マスクを譲った試合を代打などで出場し続けることができれば、チームにとっても理想の形となる。「最後に笑って終わりたい。プロ野球選手は、それしかない」。その優勝には、正妻が万全であることが何よりも欠かせない。(河合 洋介)

 〇…広島の会沢は6日に労組・日本プロ野球選手会会長に選出されたことを受けて「いろいろな人と話し合うことが大事。自分のことだけではない一日一日になるのかな…と思う。大変だけど、やりがいもあると思う」と改めて言及した。鈴木清明球団本部長との交渉内でも選手会の話に多くの時間を割いたと言う。新たな役割を担う来季を見据えて、「言動や行動でも見本にならないといけない」と責任感を口にした。

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