坂本弾!巨人連勝でトラえた2差 喜びかみしめ26秒5“超遅走”ダイヤモンド一周

[ 2021年4月23日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人8ー3阪神 ( 2021年4月22日    東京D )

<巨・神>2回、2点本塁打を放ち、ぼう然とする大山(左)ら阪神ナインを横目にダイヤモンドを一周する坂本(撮影・北條 貴史)
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 主将の特大弾で流れを決めた。巨人・坂本勇人内野手(32)が22日、阪神戦の2回に推定飛距離130メートルの3号2ラン。貴重な追加点を叩き出して試合の主導権を握り快勝に貢献した。先発の高橋優貴投手(24)は6回3失点でハーラートップに並ぶ4勝目。伝統の一戦を勝ち越し、首位・阪神とのゲーム差を2に縮めた。

 プロ野球は全力疾走でベースランニング一周を約15秒の世界。坂本は26秒5もかけて回った。走塁で唯一、ジョグが許されている本塁打の後だ。歓喜の瞬間なら長くていい。

 「スライダーをしっかりと捉えていい感触だった。追加点になって良かった」。米国では日米通算100号を放ったエンゼルス・大谷が17秒3で一周。今季メジャー全体の最速だったと、MLB公式サイトから伝えられていた。約10秒も長い「超遅走」に、坂本らしさが凝縮された。

 まず、失投を逃さない「確実性」である。秋山の真ん中付近を完璧に捉える技術。だから確信して、小さく跳んでから走り始めた。いったん目を離し、打球を確認する。バットは右手から離していない。3号2ランは間違いない。後はどこに着弾するか。視線は2階バルコニー席まで伸びた。2回に大量リードを6点とする、推定130メートルの特大弾だ。

 悠然とした走りから「負けん気」が見える。阪神の野手、ベンチにもダメージをすり込む。着弾時点で、まだ一塁にも到達していない。初回の第1打席はど真ん中を見逃して3球三振。坂本の一撃を、原監督は「まあ1打席目にど真ん中を見逃してカッカしていたんでしょう」と笑った。

 足を使わない逸話もある。坂本は決して野球のボールを蹴ることはない。ティー打撃の後、足元に無数に転がった球は手か、バットをゴルフクラブのように扱って丁寧に集めていく。「自分の中では大切にしている部分」と幼少期からプロ入り後も道具を大切にする気持ちは変わらない。

 阪神3連戦では史上最多15発が乱れ飛ぶ中、最も緩やかな走塁だった。外国人で主砲のサンズは19秒6、3発のマルテの平均24秒5からも遅さが分かる。時間同様に坂本が飛距離も最長。通算245号は球団1万500号でもある。長い歴史も打球に乗せた。

 やっと坂本が一周を終える。本塁ベースをかみしめて踏んだ。(神田 佑)

 《クロウ&柴田超えの阪神戦32発》坂本(巨)が2回に3号2ラン。阪神戦では今季2本目、通算32本塁打となり、巨人では並んでいた柴田勲、クロマティを抜き単独10位となった。1位は王貞治の152本塁打。また、今回の3連戦では両軍合計15本塁打(巨人7、阪神8)。巨人―阪神戦の3連戦合計15本塁打は85年4月16~18日(甲子園)、04年8月6~8日(東京ドーム)の14本塁打を上回り最多となった。なお、85年7月12、13日(後楽園)は2連戦で合計14本塁打している。

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