コロナ対策 巨人の「分離キャンプ」が生んだ効率化

[ 2021年2月13日 05:30 ]

阿部2軍監督は8日の夜間練習で中山(手前)を指導
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 【新様式キャンプリポート最前線】コロナ下もあり、巨人は今春キャンプを3カ所に分かれて4グループ制を敷いた。各グループの人数を少なくして密を避けることが最大の狙いだが、効率の良い練習にもつながっている。

 昨年は「ファーム」として2、3軍合同で練習したため、野手だけで22人の大所帯となったが、今回は2軍野手は10人。阿部2軍監督は「人数が限られているから野手に関しては全員ちゃんと見られる。効率を考えたらいい」と実感する。その効率化の効果が表れているのが夜間練習だ。

 5年ぶりに復活した昨年は雨天時の練習量を補うためだったが、今年は天候に関係なく各クールの休日と、その前日以外は実施。少ない人数での全体練習は終了が早くなり、一度宿舎でゆっくりと食事してから夜間練習に参加できるようになった。練習も午後8時前には終わるため、体を大きくするための補食を取る余裕もある。

 結果も表れている。阿部2軍監督は7日の夜間練習で育成選手の八百板のティー打撃で実演を交えながらトスを上げ、タイミングの取り方を指導。これも少ない人数でやるからこそできることだ。11日の紅白戦でその八百板は3安打を放った。

 首脳陣の意思疎通も心配ない。今月1日から4日までは東京ドームのS班で指導した新任の桑田投手チーフコーチ補佐は「球団のiPadとかで全部2軍、3軍の投球もチェック済み」と6日の宮崎合流前から「予習」していた。距離が離れていても、すぐに情報が共有できる時代。それも今回の分離キャンプが成立している要因の一つと言えるだろう。(巨人担当・田中 健人)

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2021年2月13日のニュース