3番・誠也、4番・クロンでV奪回 広島紅白戦で21年型打線初披露

[ 2021年2月13日 05:30 ]

広島紅白戦   白組3ー0紅組 ( 2021年2月12日    コザしんきんスタジアム )

広島紅白戦の1回裏1死一塁、鈴木誠は左前打を放つ(左上はクロン) (撮影・奥 調)
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 広島は沖縄春季キャンプ第3クール2日目の12日に今春初の紅白戦を実施し、鈴木誠也外野手(26)、ケビン・クロン内野手(27=ダイヤモンドバックス)を3、4番に並べる2021年型打線を試した。初回に2人の連打で得点を奪ってさっそく機能。今後もオプションの一つとして準備する方針で、鈴木誠が9年目で初の開幕3番に座る可能性が高まった。

 今季の理想的な攻撃の流れが見えた。初回1死一塁、3番・鈴木誠が中村祐から左前打を放って一、二塁と好機を拡大。続く4番・クロンがフルカウントからのスライダーを拾うと、力のない打球が一塁ベースに当たって右前まで転がり、先制点が入った。幸運な“来日初適時打”。「自分が狙った球を逃してない。キャンプの早い段階でこういう感覚が出ているのは、非常にうまく調整ができているのだと思う」と手応えを明かした。

 今春初の実戦で採用したのが、鈴木誠とクロンの3、4番だった。朝山打撃コーチは「今日は特に打順を意識したわけではない」と前置きした上で、初披露した中軸の並びについて言及した。

 「鈴木は足があるから(クロンより)3番に適していると思う。クロンは中軸の中でも4番か5番で頑張ってほしい。どれでバランス良く点が入るかは、またみんなで話し合いながらになると思う」

 鈴木誠は昨季4番で開幕し、チーム事情によって終盤から3番で34試合に先発した。4番候補のクロンが加入したことで、今季も3番で起用される可能性がより高まった。

 「去年から3番なので特に(問題ない)。もちろん出塁とか、求められていることをこなしたい。時には長打を打ったり打点を稼ぐことも求められると思う。それに応えられたらいい」

 侍ジャパンの4番最有力ながら打順にこだわりはない。昨季まで3年連続で開幕4番を託されてきた中、3番で初めて開幕を迎えることになりそうだ。

 鈴木誠の前を担った1、2番は、リーグ3連覇をけん引した田中広、菊池涼だった。上位には、右足首を手術して2軍調整中の西川が加わる可能性もある。佐々岡監督は「今日は初めての紅白戦。打順はまだまだ考えていかないといけない。これからいろいろと組み替えたい」と先を見据える。いずれにせよ、鈴木誠とクロンが21年型打線の中心にいることは間違いない。(河合 洋介)

 ○…鈴木誠(広)の開幕戦先発出場時の打順は15年1番、17年6番、18~20年4番。3番で出場すれば初めてで、未経験の開幕戦アーチにも期待したい。

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