地元・淡路島に勇気届ける 阪神ドラ5村上は「憧れられる」選手目指す

[ 2021年1月18日 05:30 ]

キャッチボールする阪神・村上
Photo By 代表撮影

 阪神ドラフト5位の村上(東洋大)も災害の恐ろしさを再認識し、被災地・淡路島出身のプロ野球選手として、故郷に勇気を届ける活躍を誓った。

 「小さい頃には(震災の)映像もたくさん見てきた。火災がすごかったというのと人がたくさん亡くなってしまったというのは悲しい。(故郷の人が)自分の姿を見て頑張ってくれればうれしいなと思いますし、憧れるような選手になっていけるように頑張っていきたい」

 同期入団の新人選手らとともに合同自主トレ前に1分間の黙とうで犠牲者を悼んだ。兵庫県南あわじ市出身で、地震発生時は生まれていなかったが、大惨事は常に身近なものとして感じてきた。震度5弱を計測した当時の状況について母・良子さん(50)は「家では食器が割れる程度で大きな被害はありませんでしたが、仕事に影響があった」と振り返る。父・恵一さん(50)は運送の仕事で淡路島名産のたまねぎの運搬に携わっていた。当時は明石海峡大橋がなくフェリーで本州に渡っていたが欠航が相次ぎ、往復するのに3日も要すなど日常生活に支障をきたした。

 当時の惨劇を少年時代から家族や周囲の人々を通じて聞かされてきたからこそ、村上は使命感に駆られる。感謝の気持ちを忘れることなく、野球と向き合っていく。(長谷川 凡記)

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2021年1月18日のニュース