森繁和氏が分析 大野雄快進撃の要因は“攻めの意識” 取り戻した直球への自信

[ 2020年10月22日 19:25 ]

セ・リーグ   中日―DeNA ( 2020年10月22日    ナゴヤD )

<中・D>好投を続け、サムアップポーズでベンチに戻る大野雄(撮影・椎名 航)
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 中日の大野雄大投手(32)が22日、ナゴヤドームで行われたDeNA21回戦で5回まで無失点に抑え、チームでは56年8月に大矢根博臣がマークした40回1/3の連続イニング無失点記録を64年ぶりに塗り替えた。プロ野球記録は58年・金田正一(国鉄)の64回1/3。中日での監督、コーチ時代に左腕の成長を見守った本紙評論家の森繁和氏(65)は快進撃の要因として、球質の向上による攻めの意識を挙げた。

 今の大野雄に恐れるものはないだろう。「これでもか」とがんがん腕を振っている。好調の最大の要因は直球のキレだ。真ん中付近に投げ込んでも、相手のバットを押し込んでファウルでカウントを稼げる。困ったら直球。プロ10年目、これまでの経験を経て投球スタイルを確立した。

 リーグトップの9完投の一方、126回2/3を投げて与四球は20と少ない(21日時点)。これまではコースを狙い、いいところに投げようとしすぎて球数が多くなっていた。フォーム的には踏み出した右足を突っ張らせて、角度のある腕の振りは独特。そこから投げ込む角度のある直球への自信が回復し、「恐る恐るの投球」が霧消した。四球が減れば球数も減り、完投が増えるのは道理。好循環といっていい。

 7月終了時点で1勝3敗、防御率3・83。コロナ禍で開幕が大幅に遅れ、体調面の仕上がりなどで開幕直後はエンジンがかからなかったのだと思う。直球が威力を増せば変化球も生きる。スライダーは右打者の懐に食い込み、左打者も内角のボールゾーンから曲げてくる。内外角を広く使って的を絞らせない。

 無失点をこれだけ続けるのは大したもの。過去には仮に状態が良くても、ムラがあってそれが長く続かないのが大野雄だった。私が監督時代も「1シーズン続けたら“左のエース”と言ってやる」と本人に声を掛けたものだ。今オフはたまたまFAが重なったが、どんな結論を出すにせよ、来年、1シーズンこの投球を続けられるか。2021年は「本物」になれるかどうか、真価が問われる1年となる。

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