楽天・岸が7回3失点の力投でV消滅危機回避 通算2000投球回も達成し「感謝しかない」

[ 2020年10月22日 22:43 ]

パ・リーグ   楽天6―3オリックス ( 2020年10月22日    楽天生命パーク )

<楽・オ>汗を飛ばしながら力投する楽天・岸 (撮影・白鳥 佳樹)
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 楽天・岸孝之投手(35)が、22日のオリックス戦(楽天生命パーク)で通算2000投球回を達成した。

 6回を投げて終えて球数は101球だった。「もう1回いきます」。ベンチに戻ると、首脳陣に自ら申し出た。6回2死からジョーンズに3ランを浴び「ここで降りられないという思いがあった。僕のわがままです」。自身の2000投球回まで残り2/3回だということも分かっていた。7回は見事、三者凡退に抑えた。通算299試合目で大台に到達し、故郷でもある仙台のファンから祝福を受けた。

 「何とかきょうの試合で達成したかった。自分がよくここまで投げられたと思う。ずっと健康で投げてきたわけじゃない。支えてくれた人に感謝の気持ちしかないです」

 今季で14年目。常に完投を目指してマウンドに上がってきた。「先発とはそういうものだと教わってきた」。投手の分業制がどれだけ確立されようとも、その矜持が変わることはない。

 ライバルの存在も、自らを成長させてくれた。西武時代から切磋琢磨してきた涌井秀章投手(34)も同じ信条の持ち主で「ワクがそういう投球をしていたので、自分も続いて負けじと投げていた」と振り返る。

 この試合で負ければチームの優勝の可能性が完全に消滅する危機だった。7回3失点の力投で今季5勝目を挙げ、チームの連敗を4で止めた。直近5試合で4勝0敗と安定感が際立っている。

 「球場に足を運んでくれたり、テレビで見てくれる人もたくさんいる。まだ諦めていない。応援してくれるファンの方のためにも」と岸。上位浮上を目指して、最後の最後まで全力で腕を振る。(重光 晋太郎)

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