【各都道府県独自大会総括】コロナ禍の中、各地域工夫こらしてやりきった意義大きい

[ 2020年8月24日 05:30 ]

<埼玉大会決勝 狭山ケ丘・昌平>メットライフドームで行われた決勝戦の最終結果が示された電光掲示板(撮影・河野 光希)
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 各都道府県独自大会が埼玉、神奈川の決勝で幕を閉じた。各地域それぞれの工夫で独自大会をやりきった意義は非常に大きい。この先も続くであろう、「ウィズコロナ」のモデルケースとなったと言える。

 感染者が多い神奈川では、行政のイベント開催条件が非常に厳しい中、選手への感染防止策を徹底して大会を実施した。栗原豊樹専務理事は「正直どこまでできるのだろう、という緊張感の中でやっていた」と振り返る。入場者も控え部員と引率教員のみに限定し、保護者やスカウトも入場を規制。ファウルボール要員も役員でカバーし、補助生徒を採用せずに一部で場内放送や掲示板表示を取りやめた。同理事は「皆さんのご協力があって実施できた」と感謝した。

 埼玉は準備期間が不足する中での選手の健康管理を考慮し7イニング制を採用。県高野連の神谷進専務理事は「埼玉県の子供たちが部活を始めたのは全国で一番最後。それで7回制にしたが結果的に良かったと思う」と所感を述べた。

 甲子園交流試合も校歌を大声で歌わない、対戦校と握手はしないなど対策し、今後のイベント開催の「土台」をつくった。

 有観客へ戻すことも視野に、今回の経験、そして新たに生じた課題を全ての関係者が共有していくことが重要だ。(アマ野球担当キャップ・松井 いつき)

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2020年8月24日のニュース