オリックス・中嶋監督代行で3連勝 ラオウ杉本!中川!“中嶋チルドレン”が活躍

[ 2020年8月24日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス6-5西武 ( 2020年8月23日    京セラドーム )

<オ・西(12)>6回2死二、三塁、同点適時打の杉本はベンチに向かってバンザイ(撮影・井垣 忠夫)
Photo By スポニチ

 最後は助っ人「AJ」の力がモノをいったが、オリックスの今季3度目の3連勝をお膳立てしたのは中嶋監督代行とともに、暑い2軍で戦ってきた「チルドレン」たちだった。

 1―3の6回、先頭の中川が宮川の代わりばなを捉え中前打。「代行態勢」がスタートした21日から4番に起用されて以降、この日の2打席目まで計10打席ノーヒットだった男の4番初安打が逆転への起点となった。その後、安達の中前打と盗塁で2死二、三塁から打席に立ったのが新指揮官とともに昇格した杉本。「感触は良くなかったですけど、いいところに転がってよかった」と話す右前への2点打で同点とした。

 「(中川)圭太にやっとヒットが出て、僕も人の心配している場合じゃないですけど、絶対に打ってやろうと。2人でファームで頑張ってきた。2軍は外で試合があってすごく暑いんで、その分、友情が芽生えるというか絆が深まりました」

 人気アニメ「北斗の拳」に登場するラオウを敬愛し、通算13安打のうち本塁打7本を含む10安打が長打という長距離打者が今季は2軍で打率・307の好数字を残しながら、1軍には呼ばれずにいた。監督代行から「(1軍に)一緒に行くぞ」と声を掛けられ「使ってくれた監督のおかげ」と感謝した。

 中嶋監督代行は「(中川に)一本出て良かった」と目尻を下げ、杉本については「大きいですね。あの劣勢で同点打。よかったです」と6回の攻撃後にベンチに戻った殊勲者の背中をポンポンと叩いて喜びを表現した。

 新指揮官の戦力の旬を見極めた選手起用も見逃せない。自力優勝の可能性が消滅する危機は続くが、チームの雰囲気は確かに変わってきた。(田中 貴久)

続きを表示

この記事のフォト

2020年8月24日のニュース