巨人・坂本勇 阿部弾直後に「僕の夢である40号を打てた日が、阿部さんと一緒で最高にうれしい」

[ 2019年9月28日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人6-4DeNA ( 2019年9月27日    東京D )

4回無死、坂本勇はソロホームランを放ち、テレビカメラに向かって右袖につけられた阿部のワッペンを見せる(撮影・森沢裕)
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 特別な感情が心を埋めた。巨人・坂本勇が大先輩への感謝をバットに込めた。言葉にも、普段と比べものにならない熱がこもった。

 「僕の夢である40号を打てた日が、今日という日、そして阿部さんと一緒にホームランを打てたことが最高にうれしいし、感動です」

 4回無死から左翼席へ、球団生え抜きの右打者初の40号。長嶋終身名誉監督の目の前で、レジェンドの68年の数字に並んでいた球団最多を上回り、歴史を塗り替えた。10年の阿部、ラミレス以来の大台でもあった。数分後には阿部も一発。37度目のアベック弾に、坂本勇は両手を掲げた。

 阿部が引退を決めた22日の夜、坂本勇の携帯電話が鳴った。突然の報告。言葉を失ったが、電話を切ると自然と涙があふれた。高卒1年目のオフから、阿部のグアム自主トレに同行させてもらった。常夏の島で土台をつくり、2年目からはレギュラーに定着。背中を追いかけ主将となり、4番打者も担った。

 「巨人軍の伝統だったり、勝ちに対する執念とか。こういうふうに伝統が受け継がれてきたんだな、と教えてくれたのは阿部さん」

 チームの中心に成長を遂げた背番号6。「39から、40(本塁打)って難しい数字。阿部さんのために打たなきゃと思って打てる坂本選手、やっぱり凄いなと思いました」と称えた阿部。坂本勇は待ちわびるファンの前で期待に応えた阿部の一発に「本当にさすが」と感嘆の声を上げた。(川手 達矢)

 《遊撃では宇野以来2人目》○…坂本勇(巨)が自身初の40号到達。巨人打者のシーズン40本塁打以上は10年のラミレス(49本)と阿部(44本)以来8人目(23度目)。チーム生え抜きの右打者では68年長嶋茂雄の39本塁打を抜く最多本数になった。また、遊撃手のシーズン40本塁打以上は、85年宇野勝(中=41本)以来34年ぶり史上2人目だ。

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