楽天・銀次、星野氏ゆかりの名古屋で通算1001安打「縁感じる」

[ 2019年6月10日 06:10 ]

交流戦   楽天5―2中日 ( 2019年6月9日    ナゴヤD )

5回1死満塁、銀次はプロ通算1000本安打となる右前適時打を放ち、記念パネルと花束を手に笑顔(撮影・椎名 航)
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 節目の記録を亡き恩師にささげた。2点リードの5回1死満塁。楽天・銀次は右前適時打を放って通算1000安打を達成した。元監督で昨年1月に死去した星野仙一氏が監督を務めた中日を相手に、ナゴヤドームで決め「僕を育ててくれた星野仙一さんのゆかりの地で打てて縁を感じる」と感慨深げだった。

 さらに1本狙っていた。7回に再び右前打。1001安打という数字にこだわったのは星野氏の名前だ。「“せんいち”さんなので、凄くうれしい」。球団の生え抜き選手では初めて大台に到達。星野氏の存在は銀次のプロ野球人生を語る上で欠かせない存在だ。

 大切にしている星野氏の教えがある。「どんな時でも明るく前向きにやれよ」――。この言葉を胸に刻み、常に笑顔を絶やさずひたむきにプレーすることを信条としてきた。「星野さんがいなければ、今こうやって野球をやれていない」。今季から主将を務め、同じ生え抜きで「闘将イズム」を受け継ぐ平石監督が率いるチームをまとめている。パ・リーグ球団唯一の勝利で、ソフトバンクに並ぶ同率首位浮上に貢献した。

 「残り999本打てるように頑張りたい」と通算2000安打を次なる目標に設定。この日国内FA権も取得し、同時に2つの勲章を手にした。「支えてくれた全ての人に感謝したい。今はチームのリーグ優勝と日本一のために戦うことだけを考えている」。13年の日本シリーズで巨人を破り、初の日本一を達成。銀次は号泣しながら闘将の胸に飛び込んだ。6年ぶりの歓喜を再現するために「闘将チルドレン」はこれからも安打を積み重ねる。(重光 晋太郎)

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2019年6月10日のニュース