大工大、厚かった全国の壁 指揮官「差を感じた」 奪った1点が今後の礎に

[ 2019年6月10日 13:47 ]

第68回全日本大学野球選手権大会 1回戦   大工大1―6創価大 ( 2019年6月10日    東京ドーム )

<全日本大学野球選手権 大工大・創価大>力投する大工大先発・深田(撮影・郡司 修)
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 初戦の壁を打ち破ることはできなかった。分厚い戦力を誇る強豪・創価大(東京新大学野球連盟)に挑んだが終始、主導権を奪われる形での敗戦。初出場の大工大(近畿学生野球連盟)・田中恵三監督(31)は「ゲームセットの瞬間はかなり悔しい思いがした。学生は普段通りのプレーをしてくれたが、創価大の強さ、ソツのない点の取り方に差を感じました」と振り返った。

 今春リーグ戦で1953年秋以来、66年、131季ぶりに優勝。「チーム工大、オール工大」をテーマに、一丸ムードをさらに高めて東京に乗り込んできたが、全国の壁は厚かった。3回まで毎回、得点圏に走者を送る展開も先制点を奪うことはできず、3回2死三塁から先発の深田樹暉投手(3年=近江)が先制2ランを被弾。得点は0―4の7回1死二、三塁からの主将・田中浩平内野手(4年=近大付)の左前打の1点にとどまった。150名の部員をまとめ、リーグの頂点まで導いてきた主将は「これまでは目標がリーグ優勝だった。全国でどう勝つかを考えたとき、リーグ戦が始まる前から準備しておかないといけない。目標設定から変えていかないと」と今後の課題を口にした。

 秋のリーグ戦に出場する予定の4年生部員はおらず、それぞれが本格的な就職活動、準備に入る。主将にとっても、この試合が現状では最後の公式戦となった。「僕らの代は正直、(全国大会に)出て満足…というところもあった。全国で勝ってナンボだと。そういうことは伝えたい」と後輩に思いを託した。

 およそ10年前からスポーツ推薦制度で選手を獲得できるようになり、14年春には雨天練習場を併設した黒土と人工芝の専用球場「OITスタジアム」が完成。制度と施設が整ったことで先発・深田のように甲子園大会経験者も入学するようになり、選手層に厚みが増した。強さを取り戻すにつれ、周囲からの注目度も上がってきた。スタンドには自校ウインドアンサンブルに加え、同じ学校法人常翔学園所属の摂南大吹奏楽部、チアリーディング部と計60人の応援団が構成され、多数の学生、関係者も応援に詰めかけた。田中監督は「歴史を塗り替えたという実感はなかった。ただ次に進むに至っては、応援してくれている人のためにも秋のリーグ戦、さらに来年、再来年と出るだけでなく、勝てるチームにならないとと思う」と思いを新たにした。

 敗れはしたが、全国大会に出場した事実、奪った1点が礎になる。「簡単にはいかないということは改めて思った。部の伝統、歴史を積み重ねて、進んでいきたい」と指揮官は前を向いた。

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