大谷、花巻東対決完勝!雄星から6号ソロ 3連発締めた

[ 2019年6月10日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス12―3マリナーズ ( 2019年6月8日    アナハイム )

4回無死、菊池から左越えソロを放つ大谷(撮影・会津 智海)
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 「同窓対決」に完勝した。エンゼルスの大谷翔平投手(24)が8日(日本時間9日)、母校・花巻東の3学年先輩にあたるマリナーズの菊池雄星投手(27)から4回に左中間へ6号ソロ。3者連続本塁打のトリを飾った。初回には二塁内野安打、菊池降板後の5回にも右中間へ適時二塁打を放つなど今季2度目の3安打。12―3の大勝につなげ、憧れの先輩に成長した姿を見せつけた。

 野球少年の面持ちで大谷は、米初対決を振り返った。日本ハム時代の17年3月31日以来800日ぶりの対戦で初アーチ。背中を追い続けた菊池に、打者としての成長を示した。

 「僕よりも監督、コーチの方が楽しみにしている部分もあった。この舞台で対戦することができたのが凄く大きい」

 4回。ラステラが初球、トラウトが2球目と2者連続ソロを放ち大谷は初球カーブを強振した。左中間最深部への6号ソロで球団3年ぶりの3者連発。4球で左腕を沈めた。

 心躍らせても頭は冷静。二塁内野安打した初回、「(菊池は)首を振って変化球も投げていた。熱くなって直球だけという感じもない」と観察していた。2回はカーブで一ゴロに倒れたが「軌道を確認できたのは良かった」。第3打席で、そのカーブを仕留めた。

 大谷は中3時、「菊池世代」の春準優勝、夏4強の甲子園での快進撃に魅せられて花巻東に入学。高1時、目標設定シートの「目標の選手」欄に「菊池雄星」と書くと佐々木洋監督に「目標にしていたら超えられない」と諭された。当時日本人最速の「162キロ」と菊池の6球団1位指名を超える「ドラ1 8球団」と上方修正し、3年夏に当時高校生最速の160キロを記録。「こういう所で(母校の先輩と)対戦できるのは凄く僕にとっても特別」。進化の原点には、母校の、そして菊池の存在があった。

 日本選手の同窓対決は07年7月16日の桑田(パイレーツ)VS松井稼(ロッキーズ)のPL学園出身対決以来2度目。本拠には普段以上の日本人ファンが、日本報道陣は1・5倍の約80人が集結した。「岩手県で野球をやっている子供たちも楽しみに見てくれていたかもしれない」と大谷。ホームランボールは「母校にあげたい」と話した。

 「今日が始まり。まだまだ何回も対戦があると思うので、またの機会にしっかり打てるように準備したい」。岩手から世界一の選手へ。憧れの先輩との真剣勝負が、さらに進化させる。 (柳原 直之)

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2019年6月10日のニュース