巨人・菅野、復活の6回2失点 25日ぶり登板で光った修正力 リーグトップタイ6勝目

[ 2019年6月10日 05:30 ]

交流戦   巨人11―3ロッテ ( 2019年6月9日    東京D )

6回2失点で6勝目を挙げた菅野(撮影・久冨木 修)
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 巨人の菅野智之投手(29)が9日、ロッテ戦に先発し、6回を3安打2失点でリーグトップタイの6勝目を挙げた。腰の違和感で戦列を離れ、5月15日の阪神戦以来25日ぶりの登板。復帰前は不調に苦しんでいたが、7三振を奪う力投でエース復活を印象づけた。首位の広島とは2・5ゲーム差。首位奪回に向け、これ以上ない戦力が帰ってきた。

 25日ぶりのマウンド。少しでも早く不安な気持ちを拭い去りたい。最初に訪れた試練。菅野は乗り越えた。

 「探り探りの部分があるというのは覚悟していた」という初回。2死満塁のピンチを背負ったが、ロッテ・菅野を151キロ直球で空振り三振に仕留めた。

 「初回ゼロで切り抜けられたのは大きかった」。波に乗った。公式戦で初めて炭谷とバッテリーを組み、随所に工夫も凝らした。「その日その日のベストを尽くす。あの時こうしておけばよかったとか、そういうのは極力なくす」。制球を安定させるため離脱前まで三塁寄りだったプレートの位置をやや中央にずらした。それでも初回、ノーワインドアップで制球がばらついたと感じると、2回以降は無走者時もセットポジションで投げた。

 前回5月15日の阪神戦でいずれも自己ワーストの4被弾、10失点。下半身をうまく使えず、上体が突っ込んだフォームで自慢の制球力が影を潜めた。そして腰の違和感で3年ぶりの故障による離脱。しかもシーズン序盤だ。「本当にすみません。申し訳ございません」と宮本投手総合コーチに電話でわびると「もう謝るな。どれだけジャイアンツを背負って戦ってくれたんだ」と言われた。エースは熱い言葉に救われた。離脱中はファームの全体練習の約2時間前に入り、できる範囲の筋力トレーニングや治療など懸命なリハビリを続けて1軍に戻ってきた。

 マウンドではベストを出し切るための変化をいとわなかった。100球のメドがある中、98球で6回2失点。約1カ月の離脱がありながら、リーグトップタイの6勝目。次回は中6日で16日の日本ハム戦に向かう見込みだ。「エース復活ということでよろしいんじゃないでしょうか。さすがのひと言」と評した宮本コーチに、菅野は試合後「すみません。もう少し長く、次は投げます」と伝えた。(岡村 幸治)

 ≪ブランク明けは好投≫菅野(巨)が6回2失点でハーラートップタイの6勝目。5月15日阪神戦(5回2/3で10失点)以来の登板となったが、菅野が中10日以上で先発したのは通算11度目。うち、6回以上を自責点3点以下のクオリティースタートは10度あり、7勝3敗、防御率1.79。ブランク明けで好投を見せている。

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2019年6月10日のニュース