阪神・原口、復帰後初安打「この1本で開幕したかな」

[ 2019年5月10日 05:30 ]

2回無死、原口は中前打を放つ(撮影・坂田 高浩)
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 大腸がんからの復活を目指す阪神・原口文仁捕手(27)が9日、復帰2戦目で初安打を放った。鳴尾浜球場でのウエスタン・リーグの中日戦に「5番・DH」で初先発して2回に中前打。4回には左脇腹に死球を受けても計3打席に立った。今後は2軍遠征への同行も決定。1軍復帰へ着実に前進した。

 
 原口がまた虎党を喜ばせた。「5番・DH」で初先発した復帰2戦目。2回先頭で拍手で迎えられた最初の打席で快音を響かせた。1ストライクから2球目、中日の新人左腕、垣越の外角カーブを捉えて中前へ。大腸がん手術から復帰後初安打。空席のない観客席からの歓声は一段と大きくなり、一塁上の背番号94に降り注いだ。

 「そうですね…。この1本で開幕したかな。バッティングの方は打席の中でしっかり対応できているので、そこの部分ではいいかなと思います」

 復帰戦だった8日は代打で伊藤準の144キロ直球を右中間最深部まで運ぶ惜しい右飛に倒れていた。一転して変化球にも対応。昨季1軍で代打率・404を残した打撃技術の健在を2日連続で見せつけた。直後の俊介の打席ではフルカウントからスタート。結果は盗塁失敗でも、はつらつとした動きだった。

 幾多の試練を乗り越えた男の強い心が見えたのは、4回の第2打席だ。1死一塁でカウント2―1から石田の直球が左脇腹へ。観る者が息をのんだ死球にも平然。何事もなかったようにダッシュして一塁へ向かった。

 6回は二飛。8回に代打を送られ、計3打席で2日目を終えた。死球のことを「全然大丈夫です!」と笑い飛ばし、「元気に頑張っている姿を見てもらえたら」とうなずいた。久々に味わう痛みも野球の一部だろう。復帰した8日に「たくさんの人が元気になってもらえたら本望」と語った決意の強さを改めて示した。

 実戦復帰→先発復帰と段階を踏んだ勇姿は平田2軍監督にも頼もしく映った。「打ったところで驚くことではないけどね。1本出たことでホッとしたんじゃないか」。あす11日にはオリックス戦で上富田への遠征を控え、「実戦感覚をね。守備にも就けないといけない」と帯同させる方針を明かした。

 原口も「僕の中ではいつでも守備に就く準備はできている」と次のステップを見据えた。思い描くのは甲子園球場で活躍する姿。誰もが待ち望む舞台へ、また一歩近づいた。(阪井 日向)

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