阪神12連戦 西が先陣 中5日エースの自覚「この流れを引き継いでいく」

[ 2019年4月27日 05:30 ]

ナゴヤ球場でキャッチボールを行う西(撮影・成瀬 徹)
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 阪神は27日の中日戦(ナゴヤドーム)から今季最長の12連戦に突入し、大事な先陣は西勇輝投手(28)に託された。今春オープン戦から8週連続だった日曜日登板から今季初の中5日で前倒し。26日はナゴヤ球場での指名練習に参加して最終調整に努め、3連勝中と波に乗ってきた猛虎の勢いをさらに加速させる快投を誓った。

 快晴の下、約2時間たっぷり汗を流した西は勝負の12連戦を前に程よい緊張感を保ちながら、穏やかな表情を浮かべた。実感したのは敵地でDeNAに3連勝したチームの勢いに他ならない。

 「チームが連敗してての3連勝できましたし、借金も減ったことですし。今日の(練習の)アップも(皆が)胸を張ってるというか。気持ちを入れ替えてやりたい。点が欲しいところで今は点が取れている。この流れを引き継いでいきたい」

 先発投手と若手野手数名が参加した指名練習で感じ取った雰囲気の良さにさらなる上昇の兆しを見た。ならば、絶好のタイミングでやってきた登板で勢いを「本物」にしたい。一緒に3本柱を形成するはずだったメッセンジャーとガルシアを欠く先発陣で期待される役回りは自覚。移籍後初の中5日登板へ決意はみなぎった。

 「いい流れにチームがある。自分のすることは変わらない。気持ちも変わらないし、中5日であろうが、自分のやることは変わらない」。期待は大きく意気に感じても背伸びはしない。油断すれば燃え上がりそうな闘志を静かに抑えた。

 「カード頭を投げるという意味は分かっている。自分の立場もあると思うので、(意気に)感じすぎて前のめりにならないように。冷静さを欠かないように自分を客観視できるようにやっていきたい。(カード)頭を勝ち切れるようにしたい」

 開幕から4度の先発はすべてでハイクオリティースタート(7回以上自責2以下)を記録するなど安定感は抜群。繰り返し強調した「自分のやるべきこと」は連戦だろうが、短い登板間隔だろうが変わらない。大事な初戦を託した矢野監督も期待を隠さなかった。

 「現状一番安定感があって、西が投げることでチームのムードっていうのが、すごくいいムードにしてくれる。そういうとこで連戦の頭にいってもらうっていうにはふさわしいピッチャーの順番」

 西にとっては改元前最後のマウンド。「平成を楽しみたい」と笑ってうなずいた。会心の快投で平成を終え、信条の笑顔で新たな時代を迎える決意だ。(遠藤 礼)

 ○…阪神のゴールデンウイーク期間のカード成績は15年から4年連続で勝ち越し中。追加日程なしで12連戦が組まれるのは異例で、試合中止なく完走すればゴールデンウイーク期間中では球団史上初めてになる。過去チームが10試合以上を連続で戦ったのは昨季10月の10連戦まで5度。12連戦は11年10月の13連戦に次ぎ、15年9月に並ぶ2番目の長丁場となる。

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2019年4月27日のニュース