広島 過酷12連戦で借金完済へ 床田が先陣「緊張する」

[ 2019年4月27日 05:30 ]

リラックスした表情で練習を行う床田(撮影・北條 貴史)
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 広島は27日のヤクルト戦(神宮)を皮切りに過酷な12連戦に臨む。チームは目下7連勝中で、最大8あった借金は1にまで減った。完済を懸け、初戦の先発を担うのは床田寛樹投手(24)だ。既に3勝を挙げており、勝てば月間MVPの可能性も。初対戦となるツバメ打線を斬り、チームを8連勝に導く快投を誓った。

 今季最長の12連戦を前に投手陣はマツダスタジアムで指名練習に汗を流した。ヤクルト戦で先陣を切る床田も入念に最終調整。チームの連勝が7に伸びた中での登板に「逆に緊張する」と苦笑しながらも、役割を全うする意気込みを示した。

 「大地さんに“いずれ止まるから”と言われ、確かにな…と。勝てれば一番いいけど、無駄な点を与えないように心掛け、ゲームをしっかりつくりたい」

 敵地・神宮での登板は実に5年ぶりで、プロでは初だ。中部学院大2年だった14年11月16日、明治神宮大会の準々決勝で、優勝した駒大を相手に終盤2イニングを零封。1―3で敗れたものの、存在を内外にアピールした。

 「マウンドが固いという印象。ただ(当時とは)変わっていると聞くので、明日確認しようと思います」。ちなみに、当日は2年先輩の野間が中部学院大の3番を務め、駒大はエースの今永(DeNA)が完投、4番は江越(阪神)だった。

 ヤクルト戦の登板自体も初だ。打線の印象を問うと開口一番「一発が多い」。前日25日の巨人戦で青木、山田哲、バレンティンが菅野から打った3連発が念頭にあると思いきや「知らなかった。ヤバいすね」と屈託なく笑う。いい意味での鈍感力も24歳の武器だ。

 佐々岡投手コーチも「あまり経験がない」という12連戦。同コーチは、投手陣への負担を憂慮しつつ「先発が試合をつくってくれているから、こういう展開(7連勝)になったと思う」とし、先発投手の奮投をさらなる逆襲へのカギに挙げた。

 無論、床田も期待される役割を理解している。自身は目下3連勝中。月間MVPは巨人・山口が一歩リードするが、ヤクルト戦などの結果次第では逆転もあり得る。左腕は同じ言葉に力を込める。  「取りたいとかはないけど、ゲームはしっかりつくりたい。中継ぎ陣の負担を軽くできるし、勝てる可能性も高くなるので」  常に力まず自然体。成長著しい左腕のツバメ斬りに期待大だ。(江尾 卓也)

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2019年4月27日のニュース