阪神ガルシア2回零封!矢野監督「さすが」開幕投手候補に浮上

[ 2019年2月27日 08:30 ]

阪神紅白戦   紅組0―5白組 ( 2019年2月26日    宜野座 )

紅白戦で登板し、2回を無失点に抑え笑顔のガルシア(撮影・成瀬 徹)     
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 阪神のオネルキ・ガルシア投手(29)が26日に沖縄宜野座キャンプでの紅白戦で今春初実戦に臨み、2回を無安打無失点に抑えた。直球は最速148キロを計測し、持ち味のゴロを打たせて併殺打を取る投球も披露。メッセンジャーが大本命の開幕投手争いの対抗馬に浮上した。

 球速がある上に手元で微妙に動く独特の直球をズバズバと投げ込んだ。初実戦とは思えない安定感。ガルシアが昨季13勝の実力の片りんをキャンプ最後の紅白戦で披露した。

 「中日時代も紅白戦に投げた記憶がないので、そういう意味でも変な感じは多少あったたけど、それよりも実戦で初めて投げられたことが良かったし、感触も良かった」

 紅組2番手として2回から登板。近本、板山、坂本に格の違いを見せつけ、3回も続投した。1死からは島田の一塁線への弱いゴロを捕球しようと駆け寄った際に足を滑らせて転倒(記録は失策)。不運な形で初めての走者を許しても動じず、続く上本は2球目の速球で投ゴロに仕留めて併殺を完成させた。

 「ああいうふうに低めを目がけてコントロールして、ゴロを打たせるのが自分の形だと思う。それができたのは良かった」

 打者6人に対して外野まで飛ばされた打球は1本もない。動く速球やスライダー、チェンジアップを低めに集める投球には磨きがさらにかかり、中日に在籍した昨季同様のゴロ量産を予感させる試運転だった。

 虎での実戦デビューを控えた前日25日には中日時代の同僚・ロドリゲスに右側頭部に「77」のそり込みを入れてもらった。「これが今の背番号です、ということ」。新天地の環境にも慣れた様子で「最高。楽しいし、家族のように温かい雰囲気もある」と表情は明るい。

 米国籍取得のため20〜23日に一時離脱した影響も調整には皆無。矢野監督も大絶賛だ。「さすがやね。自分の投球で完全に打ち取っているのが多かった。意図がしっかりある。ゴロを打たせる、三振を取りたいとか。投球トータルとしてしっかり成り立っている」。大本命のメッセンジャーが3・29へ逆算調整に入る中、西ともに開幕投手候補として認め、「もちろん、もちろん。まあ、せかすなって。考えているから、俺も」と含みを残した。いつ投げるにしても先発陣の太い柱になりそうだ。(山添 晴治)

 ≪ゴロ率63%≫昨季のガルシアは全投球に占めるゴロ系の打球割合が63%で、両リーグの規定投球回到達者で最も高かった(パの最高はマルティネス=日、58%)。奪った併殺打も16個あり、小野(神=21個)、ブキャナン(ヤ=19個)、吉見(中=18個)に次ぐリーグ4番目。逆に9イニングあたりの三振数を示す奪三振率は7・04で、セの規定以上ではブキャナン(ヤ=4・90)、ジョンソン(広=7・03)に次いで少なく、数字で見ると「打たせて取る」タイプの投手といえそうだ。

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2019年2月27日のニュース