阪神・矢野監督 新人に伝授“長寿”の秘訣「やり方とか考え方で変われる」

[ 2019年1月11日 05:30 ]

自主トレ中の新人選手たちを激励する矢野監督(右から2人目)(撮影・大森 寛明)
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 阪神の矢野燿大監督(50)が10日、兵庫県西宮市の鳴尾浜球場で行われている新人合同自主トレを視察した。ドラフト1位の近本光司外野手(24=大阪ガス)ら新人7選手に訓示。厳しいプロの世界で生き残るための“長寿”の秘けつを伝授するとともに、そのためには前向きな姿勢が重要と説いた。将来の猛虎を担う若虎は、新指揮官からの金言を胸に羽ばたく。

 矢野監督は一人一人としっかり目を合わせて、ガッチリ握手を交わした。新人合同自主トレ2日目。年明け初対面の場で3分間、訓示した。厳しいプロの世界に飛び込んできた若虎たちへ、熱いメッセージを送った。

 「自分に対する期待も不安も絶対にある。自分がどうやってこの世界で生きるか、どんな選手になりたいかとか、そういうことをしっかり思っていたら、クリアできていけるんじゃないかなということは言った」

 監督としてだけでなく、野球界の先輩としての思いを言葉に乗せた。自身も現役生活は20年間、41歳までプレー。長年にわたって活躍してきた実績がある。一方で、恵まれた才能を兼ね備えながらも若くして引退する仲間を見てきたことも事実。ただ、厳しい世界で生き残ってきた選手には、共通点があることを伝えたかった。

 「やれば生き残っていけるっていうか、うまいやつが残るわけじゃないと思うから。どんなことがあっても“俺はやってやる”とか“生き残っていく”とか、“活躍してやる”とか、“試合に出てやる”とかと思っている人が(長く現役をやっていた)ね」

 経験に基づいた“長寿の秘訣”を分かりやすく授けた。同学年でチームメートだった金本知憲氏は21年、下柳剛氏は22年間も第一線で活躍。中日時代にバッテリーを組んだ山本昌氏はプロ野球最年長登板、最年長勝利の記録を打ち立て、50歳まで現役を続けた。

 「前監督の金本監督とか下柳とか見てもね。俺自身もやっぱりそうやったし。うまいやつは他にもいっぱいいたし。でも、みんな長くやったしね。だからほんとにやり方とか考え方で変われるところやから」

 当然ながら技術向上は必要不可欠だ。ただ、それ以上に必要なことは前向きな姿勢と貪欲さ。強い意志が未来を変えると説いた。新指揮官は期待のルーキーに今後もイズムを注入する。(山本 浩之)

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