大阪桐蔭ドラ1候補・根尾 頭髪6ミリに込めた思い「最後は笑いたい」

[ 2018年8月3日 09:00 ]

実践的なイメージで体を動かす根尾(中央)ら大阪桐蔭ナイン(撮影・後藤 正志)
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 第100回全国高校野球選手権記念大会(5日から17日間、甲子園)の組み合わせ抽選会が2日、大阪市内で行われ、3回戦までの組み合わせが決まった。史上初2度目の春夏連覇を目指す大阪桐蔭(北大阪)は、2日目第2試合で1962年に史上初の春夏連覇を達成した作新学院(栃木)と初戦を戦う。選手宣誓は近江の中尾雄斗主将(3年)に決まった。

 長さ6ミリに統一された頭髪は強い決意の表れだ。北大阪大会を制した30日夜。大阪桐蔭は中川卓也主将(3年)らメンバー全員がバリカンを握った。偉業を狙う今夏。初戦の相手が作新学院に決まると、会場も沸いた。伝統と経験を併せ持つ相手に不足はない。今秋ドラフト1位候補の根尾昂内野手(3年)は闘志をたぎらせた。

 「ネームバリューもあるし、夏に強いイメージ。それに伝統もある。相手の強みに、自分たちの良さをすべてぶつけたいです」

 根尾ら今の3年生が入学した16年の夏の甲子園大会を制したのが作新学院だ。当時1年生ながらベンチ入りした根尾と藤原は聖地にはたどり着けなかった。昨夏の甲子園は3回戦で仙台育英にサヨナラ負け。2年連続で選抜大会を制したとはいえ、夏に限れば成績は残せていない。根尾は「夏は勝ち切れていません。最後はマウンド上で笑いたいです」と言葉に力を込めた。

 選抜大会では史上初となる2年連続の胴上げ投手に輝いた背番号6。北大阪大会は準々決勝・金光大阪戦、準決勝・履正社戦とタフな戦いのマウンドを託されたとあって、今夏の甲子園初戦も先発は十分に考えられる。12年春夏連覇を達成した藤浪(現阪神)を超える3度目の胴上げ投手になるチャンスも十分だ。「最後のマウンドは誰が立ってもいい。その舞台までいきたい」と先をにらんだ。

 「史上初、2度目の春夏連覇の偉業に挑戦できる喜びを感じています。人生で1回あるかないかのこと。気持ちが高ぶります」

 スキーで世界舞台を経験した男でさえ身震いが止まらない。高校通算29本塁打の同1位候補・藤原も「甲子園で打ちたい」と区切りの30号に照準を定めた。史上初2度目の春夏連覇へ――。史上初めて春夏連覇を達成した強豪を踏み台に、大阪桐蔭が偉業への第一歩を記す。(吉仲 博幸)

 ≪夏では初の春夏連覇校対決≫1962年の作新学院から2012年の大阪桐蔭まで春夏連覇を達成したのは7校。達成以前の対戦はあるが、ともに春夏連覇を達成した以降に対戦したのは1999年選抜1回戦のPL学園6―5横浜があるだけ。夏は大阪桐蔭―作新学院が史上初の対戦となる。

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