星稜、松井氏と運命の開幕戦!28分の1の奇跡 竹谷主将「もしかしたら…」

[ 2018年8月3日 05:30 ]

甲子園見学でグラウンドに向かう星稜ナイン
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 第100回全国高校野球選手権記念大会(5日から17日間、甲子園)の組み合わせ抽選会が2日、大阪市内で行われ、56代表の3回戦までの組み合わせが決まった。2年ぶり19度目出場の星稜(石川)は、OBの松井秀喜氏(44)が始球式を務める5日の開幕戦で藤蔭(大分)と対戦。28分の1の確率で開幕カードを引き当てた星稜ナインは最高のモチベーションで初戦に臨む。

 運命に導かれるように開幕カードを示す「1B」を竹谷主将が引き当てた。林和成監督は右手でガッツポーズをつくった。出場56校のうち、たった2校にしか与えられない開幕戦。指揮官は28分の1の奇跡を興奮気味に振り返った。

 「震えが止まりません。相手はどこでもいいから(開幕戦を)引っ張ってこいと言っていましたが…」

 予備抽選で得た番号は49番目。竹谷も「たぶん無理だろうな」と思っていたが「余っていたので、もしかしたらあるんじゃないか」と意を決し、8枚あるうちの右端にある札をつかんだ。

 星稜が開幕戦を戦うのは夏19度目の出場で初めてだが、春のセンバツでは、92年3月27日に宮古(岩手)相手に1度だけある。その試合で松井秀喜氏は2打席連発を含む4打数4安打7打点で快勝に導いた。甲子園の舞台はドラマを用意した。

 ミラクルは石川大会から続く。全5試合を無失点で、決勝では4番・南保が3本塁打、5番・竹谷が4本塁打を放ち、決勝戦史上最多の7本塁打、22得点の記録ラッシュで甲子園出場を決めた。投手も務める竹谷は、米国出身の父が「松井秀喜ベースボールミュージアム」(能美市)で翻訳の仕事をしていたという縁で松井氏と会ったこともある。先発投手で後攻を取れば憧れの人とマウンドで再会できるが「先発は奥川でいいと思います」と笑った。2年生エースの奥川は「メインは始球式よりも試合なので集中したい」。今春はセンバツ8強の原動力となった右腕だが全3試合が救援。初の先発に意欲を示した。

 松井氏は大会前に山下智茂名誉監督との電話で「開幕戦をくじで引き当ててください」と冗談半分で話していたという。

 「星稜の伝統をしっかりと継承しているという姿を見せられるようにしたい。勝利という形で、先輩にいい報告ができれば」と林監督。この日甲子園見学を行った星稜ナインはレジェンドとともに、100回大会のスタートを切る。(石丸 泰士)

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2018年8月3日のニュース