広島・岡田、乱調3連敗 初回に痛恨4連打「勝負はできていたけど…」

[ 2018年8月3日 07:54 ]

セ・リーグ   広島4―10ヤクルト ( 2018年8月2日    神宮 )

初回無死二、三塁、バレンティンに3ランを浴びた先発・岡田(中央)が畝投手コーチ(右)に声を掛けられる (撮影・大塚 徹)
Photo By スポニチ

 広島は2日、ヤクルト戦で4―10と完敗し、球団最速での優勝マジックナンバーの点灯は最短4日に持ち越しとなった。先発・岡田明丈投手(24)は初回に崩れて、5回4失点で自身3連敗。首位独走中のチームの戦況には影響を与えない一敗だが、先発ローテーションが固定できていない状況は続く。シーズン終盤へ向けて復調が待たれる。

 球団最速の優勝マジック点灯と、緒方監督の通算300勝の同時達成という目論みは、初回で崩れた。岡田は初回に4失点。それ以降は立ち直って、5回までの4イニングを1安打無 失点に抑えただけに、余計に悔やまれる立ち上がりとなった。

 「低めを意識しないといけなかった。勝負はできていたけど…。安打を打たれたところで切り替えないといけなかった」

 初回、先頭の坂口に内野安打で出塁を許すと青木にはヒットエンドランを決められた。適時二塁打となり、あっさりと先制点を献上。続く山田哲の左前打と二盗の無死二、三塁から、バレンティンには中越えの3ランを浴びてしまった。痛恨の4連打。反発力のある打線でも、いきなりの大量失点が響いた。

 岡田にとっては、正念場の季節となる。昨季は12勝をあげたものの、シーズン終盤に調子を落として2軍降格。クライマックスシリーズ・ファイナルステージでは登板すらなかった。だからこそ今季、5月序盤までに4勝をあげても、「去年も最初はよかったので、これを続けていかないと意味がない」と気を抜かなかった。しかし、前回登板した7月26日の阪神戦も3回1失点で見切られるなど昨季同様に下降気味。7月1日以来、1カ月間白星から遠ざかり、緒方監督も「初回が全て。入りが一番大事と言っているのに…」と手厳しかった。

 首位を独走中とはいえ、投手陣には一抹の不安を残す。先発ローテーションを固定できていないことは、開幕からの課題。現在、先発陣で安定感を見せているのは、大瀬良、野村、ジョンソンの3枚。リーグ制覇はもちろん、日本一への短期決戦を見据えれば、岡田の復調は不可欠だ。

 2回以降の快投で収穫を持ち帰ったのは、せめてもの意地。「真っすぐは走っていたし、前回とは全然内容は違う」と前を向いた。最短でのマジック点灯は4日にズレ込んだが、首位快走には影響がない。岡田にとっては、好転へのきっかけをつかむ敗戦としたい。 (河合 洋介)

続きを表示

2018年8月3日のニュース